2000 Fiscal Year Annual Research Report
日本人重症筋無力症の病因的自己反応性T細胞に認識されるT細胞エピトープの解析
Project/Area Number |
12770327
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 重明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50276242)
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Keywords | 重症筋無力症 / HLA class II / 高齢発症 / アセチルコリン受容体 / T細胞 |
Research Abstract |
重症筋無力症(MG)とHLA class II(DQB1,DRB1)との関連について末梢血からgenomic DNAを抽出しPCR-RFLP法によりgenotypingを施行した。健常人との比較ではMG全体(n=75)との関連は有意差を認めなかったものの、特定の病型との関連を見い出した。若年発症とDQB1^*0604、高齢発症とDOB1^*0402、甲状腺疾患の合併とDRB1^*0803は従来、特に西洋人を中心とした報告では認められない相関であり、日本人特有のものと考えられる(J Neurol Sci,in press)。また拡大胸腺摘出術の効果など臨床像の検討においては、60歳以上の高齢発症はMG全体の17.7%を占めており、若年群と比較した場合にその治療において難渋する割合も多かった(J Am Geriatr Soc,in press)。 アセチルコリン受容体抗体(AchRa)に対するT細胞特異的反応を検討する目的でRD細胞株からRT-PCR法によりAchRaのcDNAを取り出し、大腸菌を介してリコンビナント蛋白を精製した。AchRaにはP3A exonの有無により2つのサブタイプが知られている。MG発症の原因となる甲状腺腫においてはこの2つのサブタイプの割合が変化することが知られており、病因との関連が推測されている。MGと正常人の末梢血からリンパ球を採取し、これらリコンビナント蛋白による刺激を行い、7日間培養しT細胞の増殖反応を測定した。現在までMG32例、正常人16例までの解析を終了しデータを解析中である(平成13年日本神経学会総会で発表の予定)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suzuki S et al.: "Heterogenous Background in Japanese patients with Mpasthenia Grauis"J.Neurol Sci. (in press).
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[Publications] Suzuki S et al.: "Prognosis after thymectomy in older patients with Mpasthenia Grauis"J.Am.Geriatr.Soc. (in press).