2000 Fiscal Year Annual Research Report
Functional MRIおよび拡散強調画像を用いた脳機能局在およびその機能代償に関する研究-特に脳腫瘍・脳動静脈奇形治療後の機能温存について-
Project/Area Number |
12770496
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森川 実 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (20284705)
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Keywords | 脳機能画像 / 拡散強調画像 / 磁気共鳴画像 |
Research Abstract |
中心溝同定におけるfunctional MRI(fMRI)と拡散強調画像の有用性を比較検討した.対象は中心溝近傍の脳腫瘍2例、AVM1例、及びTIA2例の計5例である。使用機種はGE横河メディカル社製1.5T Signa LXで、fMRIはGradient type EPI(TR1500-2000/TE 40、6-7mm thk、3〜4slice)を用いて,掌握運動で賦活された領域を元画像又はT1強調画像に重ねて表示した。また同じ断層面で拡散強調画像(b factor=1000)をMPGを別々に3方向に印可し、各々のanisotropic imageから3D anisotropy contrast(3DAC)を作成、fMRIの結果と比較した。なおfMRI解析ならびに3DAC作成にはMR用ワークステーションAdvantage Windows3.1を用いた。 その結果,fMRIでは全例に中心溝に一致した賦活領域の描出が見られた。また3DACでは4/5例で中心前回と中心後回の白質が上下斜方向の神経束として紫色に描出されたが、腫瘍により脳回が変形し浮腫が及んでいた1例では一部描出不良であった。fMRIで賦活された領域は3DACでは中心溝から前中心回に沿って認められた。 以上,fMRIと3DACのcortical mappingの結果は良く一致し、これらは中心溝の同定に有用と思われた。ただ3DACでは脳浮腫などにより神経束の異方性が減少し描出困難な場合もあると考えられた.
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