2001 Fiscal Year Annual Research Report
放射線治療におけるデジタル画像による照射野の電子的照合システムの開発
Project/Area Number |
12770509
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
平山 道子 (中村 道子) 日本大学, 医学部, 助手 (70307841)
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Keywords | 放射線治療 / 照射野照合 / 電子的照合 / Electric Portal Divice / DICOM |
Research Abstract |
この高精度な放射線治療には、その高精度を保障するシステムが必要である。保障するシステムの一つとして照射野の電子的照合がある。照射野の電子的照合をElectric Portal Deviceやデジタル化した位置決めX線照準写真と照合X線写真を使用して行い、治療計画装置と治療装置オンラン化したシステムにより、治療開始時や治療期間中の照射野の誤差を速やかに治療装置にフィードバックするシステムを確立する。 前年度は、治療計画装置、治療装置(Electric Portal Deviceを含む)、治療計画CT、とオンラインで連結したが、デジタルラジオグラフィー装置はオフラインとなった。そのため、画像読み込み、画像処理とDICOM表示、保存用PCを整備して歪み補正ソフトMeviesを組み込んだPCをオンラインで結んだ。Electric Portal Device画像、治療計画CTの再構成画像、位置決め照準X線写真のデジタルラジオグラフイー画像をPCに画像に取り込み、DICOMフォーマットで保存しMeviesに転送した。(3)Meviesで各画像の歪みの補正を行い、PCに画像転送した。オンラインで繋がったPC上で、汎用画像処理ソフト(PIPSPRO)で画像重ね合わせとずれを計測した。部位別のデーターを集積し、頭部、頚部で2-5mm、骨盤で5-10mm程度であった。 本年度は、 (1)デジタルラジオグラフイー装置からのDICOM出力を可能とし、MOを介してPCに取り込める様にした。デジタルラジオグラフイー装置はオフラインではあるが、スキャナーなどを介さずDICOMでデーターの交換が可能となり、一体化したシステムとなった。 (2)肺孤立性腫瘍に対する定位放射線照射で臨床データーの集積を行った。対象は1999年6月から2001年4月までに治療した原発性肺癌1例、転移性肺癌10例(肺癌4例、胸腺癌2例、大腸癌1例、耳下腺癌1例、子宮頸癌1例)で、対象病巣は10例で14病巣であった。照合誤差は、isocenterを正側2方向の照準写真とLGで確認した誤差は1〜7mmで、中央値は3mmであった。14病巣中、5mm以上の誤差は1病巣のみであった。オンラインで繋がったPC上で、汎用画像処理ソフト(PIPSPRO)でEPD画像と照準XP画像を重ね合わせとずれを計測しが、ほとんど差はなかった。 以上から、EPD画像と照準XP画像のPC上での電子的照合は臨床で有用であった。今後は、システムの簡素化を図り、実用性を高めたい。
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