2001 Fiscal Year Annual Research Report
エタノール受容体の同定とアルコール依存症の治療に関する研究
Project/Area Number |
12770534
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
宮武 良輔 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (50301320)
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Keywords | アルコール / 核内受容体 / 転写因子 |
Research Abstract |
アルコールに対する特異的な受容体の存在は不明である.しかし,アルコールによってmRNAが誘導されるいくつかの遺伝子が存在することから,アルコールの作用部位の1つが転写制御因子ではないかと仮定し,アルコールのNMDA受容体の転写制御機構について検討した.まず,ヒトNMDA受容体サブユニット遺伝子(NR)の転写調節流域約1.4kの塩基配列を決定した.この領域には,Sp1,CREBなどいくつかの転写調節因子が結合することが明らかとなった.次に,この領域を組み込んだgene reporter plasmidを作製し,培養細胞に導入した.その結果,神経栄養因子を添加した場合のみ転写活性の上昇が確認された..しかし,Sp1認識部位に変異を加えると活性の上昇は見られなかった.このことから,NR遺伝子の転写制御において,神経栄養因子とこれによりDNA結合が増加するSp1が重要であることが明らかとなった.次に,欠失により様々な長さのNR遺伝子転写領域を含むgene reporter plasmidを作製し,培養細胞に導入し,同時にアルコールを添加し,転写活性を比較した.その結果,アルコールによる転写活性の上昇に重要な領域が明らかとなった.そして現在,この領域に結合する転写因子の同定を行っている.
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