2001 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達物質による血液細胞への形態学的および機能的影響についての検討
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12770574
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
西巻 治朗 東京医科大学, 医学部, 助手 (20317879)
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Keywords | Epinephrine / Filopodia / CD14 / MDS-KZ |
Research Abstract |
1、蛋白リン酸化へ影響の解析,Westernblot法を用いて分析した。MDS-KZ,U937,HL60をadrenalineにて0,5,30,60minにてtreatしたところMDS-KZ細胞のみに38kDa-proteincellular proteinsの燐酸化が一過性に高まり、他のU937,HL60細胞株では認めなかった。この結果より、stress-activated protein kinase2が関与しているのではないかと考えている。2、神経伝達物質の好中球機能への影響を検討を予定したが、adrenaline投与後数時間後には、細胞突起を認める高濃度(50μM)で細胞は死滅してしまい実験系は成立しなかった。3、colony assayでの解析は、Baxter社のcolony Kitを用い行ったが、MDS-KZのcontrolにcluster程度のものしかできなかったが、14日後のadrenaline,acetylcholineを添加した細胞は死滅していた。無血清培地を用いたcolony assay系ではさらにcolony形成はできずadrenaline,acetylcholineを添加した細胞は死滅していた。4、代謝産物の解析として液体クロマトグラフィーでの分析を予定していたが、adrenalineを添加した培養液での変色は試薬(adrenaline)そのものの酸化反応と結論した。5、その他,正常者血液細胞においては、adrenalineを添加すると単球においてのみ細胞突起が観察された。さらにflow cytometryを用いたCD45 blast gatingによる解析では、単球のgateでのみ、side scatterの左方へのshiftが認められ、CD14のdown regulationが見られた。6、当初の研究計画以外の実験成果と考察など。adrenalineを添加したところ位相差顕微鏡あるいは焦点深度を調節する事によって細胞突起は観察された。しかし、この突起はethanolにより溶解されてしまうようで未染色での観察を中心におこなった。このため平成13年度の予算にて、微分干渉装置を用い観察したが大きな進展は得られなかった。
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Research Products
(1 results)