2000 Fiscal Year Annual Research Report
嚢胞腎遺伝子産物Polycystin-2の分子電気生理学的機能解析
Project/Area Number |
12770581
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野村 英樹 金沢大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80313667)
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Keywords | 多発性嚢胞腎 / カルシウムチャンネル / ポリシスチン |
Research Abstract |
多発性嚢胞腎の原因遺伝子として、現在までにPKD1とPKD2がクローニングされている。本研究代表者は、1998年にPKD2と71%の相同性をもつPKDLをクローニングした。その後1999年には本研究代表者らにより、PKDLのコードする蛋白であるポリシスチンLが、カルシウム透過性非選択的カチオンチャンネルであることがパッチクランプ法により証明された。 そこで本研究では、ポリシスチンLの機能をさらに詳細に解析する目的で、PKDL cDNAの全長をHEK細胞に発現させ、Fura2を用いた細胞内カルシウム測定によるチャンネル活性の測定系の確立を試みた。現在のところ、PKDLを発現させた細胞の細胞内カルシウム濃度の変化は小さく、引き続き条件を変えて測定すると同時に、パッチクランプ法を用いた測定をとの対比を行っている。またPKDLはカルシウム結合構造であるEF handを有しており、これがチャンネル機能に重要な役割を果たすとの予測から、この部位に変異を入れて野性型と比較した。さらには、ポリシスチンLの細胞内での局在を調べるため、抗体を用いた染色を行っている。 2000年には、PKD1とPKD2の共発現によりPKD2のコードする蛋白であるポリシスチン2のチャンネル活性が証明されたので。今後ポリシスチン2の機能解析を行い、PKD1、PKD2の異常によりいかにして嚢胞ができるかという疑問を、チャンネル活性の観点から調べる計画である。
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