2000 Fiscal Year Annual Research Report
副腎の腫瘍形成とホルモン分泌異常における細胞増殖機構の解明
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12770621
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安藤 孝 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40306684)
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Keywords | 細胞増殖 / 腫瘍形成 / 副腎腫瘍 / H295R |
Research Abstract |
ヒト副腎皮質由来培養細胞(H295R)の細胞増殖とホルモンの分泌の調節がどのように為されているのかを明らかにするため,以下の実験をすすめた。特に、コルチゾールの分泌過剰状態における細胞増殖機構の異常が、どのようなメカニズムで調節されているのかという点を明らかにすることを念頭に置いて実験をすすめた. 1,cDNAライブラリーの作製 H295R細胞は培養下,cAMP刺激に対して濃度依存性にコルチゾール分泌量を増した.コルチゾール分泌前後の細胞を回収して,total RNAを抽出した.抽出したtotal RNAより,オリゴ(dT)セルロースカラムを用いてポリ(A)RNAを選択した.ポリ(A)RNAセレクションで得たmRNAより逆転写酵素でcDNAを合成した.アダプター処理、ベクターに組み込み、サイズの分画化を行った.λファージをベクターとしてパッケージングした. 2,ディファレンシャルスクリーニング ディファレンシャルスクリーニング法を用いて、cDNAライブラリーより、以下の通り,スクリーニングを行った。 (1)プレート培地に生えたファージをメンブレンに写し取った(刺激前、後) (2)トータルcDNAよりプローブを作成し、ハイブリダイゼーションを行った (3)コルチゾール分泌刺激後に特異的に発現するクローンを単離した 3,今後の展望 同クローンをプローブとして実際にH295R細胞のコルチゾール分泌刺激(cAMP投与)時に発現が上昇するかをノザンブロットで確認中である。今後以下の実験を進める予定である. (1)同クローンを、pBluescipt SK(-)に組み込まれたプラスミドとして回収する。 (2)ミニプレップ法で精製したのち、制限酵素処理、アガロース電気泳動で確認する。 (3)シークエンシングを行い、塩基配列を決定する。塩基配列と既存の報告されたものとを比較する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ando T,Shibata H et al.: "Expression and regulation of BCL-2 family genes in human adrenocortical adenomas in comparison with adrenal hyperplasia of Cushing's disease."Endocrine Research. 26(4). 853-859 (2000)
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[Publications] Suzuki T,Shibata H,Ando T et al.: "Risk factors associated with persistent postoperative hypertension in Cushing's syndrome."Endocrine Research. 26(4). 1039-1044 (2000)