2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12770622
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
阿部 陽一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10317331)
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Keywords | G蛋白質共役型受容体 / エンドセリン受容体 / カスペース / ロドプシン / アンギオテンシン受容体 / 細胞死 / ソマトスタチン受容体 |
Research Abstract |
G蛋白質共役型受容体を介する細胞死誘導機構解明のため、エンドセリン受容体(ETAR、ETBR)及びソマトスタチン受容体(SSTR2、SSTR3、SSTR5)の安定発現株をF11細胞を用いて作成し、受容体刺激後細胞死が起こるか否か検討したが、細胞死は引き起こされなかった。一般に細胞死誘導蛋白質の安定発現株が得にくいことから考えると、原因としては安定発現株を得る際に細胞死誘導機構のどこかに欠陥のある細胞株もしくは細胞死拮抗因子の過剰発現株を選択的に単離してしまったという可能性が考えられる。 アンギオテンシン受容体に関しては、N末端にリガンドを結合した恒常活性型変異受容体の作成を試みたが、現在までのところ活性のあるものは得られていない。 単一細胞におけるカスペース活性化をより精度よく観察する目的で二波長の蛍光を有する改良型のカスペースのインジケータを作成した。この改良型カスペースインジケータは、従来のインジケータのSrcの膜結合シグナルと各種カスペースとの間にDsRedが挿入されており、そのカスペースが活性化、すなわち限定分解されると、C端側に連結されている核移行シグナルをもったEGFPが核に移行することにより細胞膜が赤、核が緑の蛍光を発するというものであった。しかしながらこのインジケータは概して赤、すなわちDsRedのシグナルが弱く、ほとんど従来のカスペースのインジケータを用いた場合と変わらなかった。DsRedは四量体で発色団を形成することから、カスペース及びEGFPと融合し、更に細胞膜にアンカリングさせたことにより立体障害がおこり、蛍光を発し難くなってしまったことが考えられる。従って今後更に改良を加えるため、細胞膜側と限定分解後核に移項する側の蛍光蛋白を入れ替えるか、もしくはECFP,EYFPなど単量体で発色団を形成できるタイプの蛍光蛋白を用いて二波長で検出するタイプのインジケータを作成する事を計画している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hashimoto Y. et al.: "Detailed characterization of neuroprotection by a rescue factor Humanin against various Alzheimer's disease-relevant insults"Jourmal of Neuroscience. 21. 9235-9245 (2001)
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[Publications] Niikura T. et al.: "IGF-I protects cells from apoptosis by Alzheimer's V6421 mutant APP through IGF-I receptor in an IGF binding protein-sensitive manner"Jourmal of Neuroscience. 21. 1902-1910 (2001)