2001 Fiscal Year Annual Research Report
高リポプロテイン(a)血症の遺伝子治療用のリボザイム・アンチセンスベクターの開発
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12770631
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小関 しおり (久野 しおり) 山形大学, 医学部, 助手 (70312741)
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Keywords | アポリポプロテイン(a) / 高リポプロテイン(a)血症 / 遺伝子多型性 / SNPs / 遺伝子診断 / ARMS / 遺伝子治療 / テーラーメイド治療 |
Research Abstract |
アポ(a)遺伝子の多型性がリポ(a)血中濃度を規定しているので、高リポ(a)血症症例のリポ(a)濃度を安全域まで低下させるにはそれぞれのアポ(a)遺伝子のハプロタイプに対応したテーラーメイドの遺伝子治療をするのが望ましい。そこで、 (1)それぞれのタイプの発現活性を調べるために、7〜11個の(TTTTA)nリピート(5種類)とA-Dタイプ(4種類)を組み合わせたハプロタイプ(20種類)をルシフェラーゼベクターに挿入して発現ベクターを作製し、それぞれの組み合わせを持つベクターの発現活性を、哺乳類肺癌細胞に導入して測定したところ、(TTTTA)nリピートの数は遺伝子発現効率に影響を与えないことが分かった。 (2)一方、A-Dタイプの発現活性を比較すると、(TTTTA)nリピートの有無や数に関わらず、C型が最も高く、D型が最も低いということが確認された。 (3)上述したベクターを導入した培養細胞に、ヒトで血中Lp(a)濃度を低下させることが知られている薬剤を投与して、その発現効率の変化を調べたところ、Mgイオンやニコチン酸アミドはA,B,Dタイプの発現を有意に抑制した。ところが、Cタイプは他のタイプと比べて薬剤抵抗性で、高濃度の薬剤存在下のみで発現活性の低下を示した。 (4)また、アポ(a)遺伝子の発現を特異的に抑制する為に、数種類のアンチセンスオリゴヌクレオチドを作製し、培養細胞における発現活性の変化を上述のAタイプベクターを用いて調べたところ、培養液中におけるオリゴヌクレオチドの濃度が不足していたせいか、有意な抑制は認められなかった。今後はアンチセンスオリゴヌクレオチドの濃度のみならず長さや塩基配列を変更して、発現に影響を与えるものをデザインする必要がある。 (5)アポ(a)翻訳領域を標的とするリボザイムの発現ベクターを細胞内に導入した細胞より抽出されたRNAについて、RT-PCRでアポ(a)mRNAの変動を調べたところ、標的部位が繰り返し配列であったためか、RNA量の変動の判別が難しかった。今後はこの判別システムの改良が必要と思われる。
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