2000 Fiscal Year Annual Research Report
Ablation耐性MCF-7細胞に認められる細胞内高エストラジオールの機序
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12770662
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸倉 英之 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00306721)
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Keywords | アロマターゼ / サルファターゼ / アロマターゼインヒビター / サルファターゼインヒビター / 17β-HSD / エストラジオール |
Research Abstract |
1、細胞・組織内estradiol濃度に影響を与える腫瘍内酵素であるaromatase(1b,1c,1d),sulfatase,sulfo-transferase,17beta-HSD(type1&type2)を特異的に認識するPCR Primerを作成し、定量PCRに取りかかっている。測定に関しては、臨床検体も測定する予定である。PCRを半定量から定量PCRに変更したこと、臨床検体の測定も加えたことが、申請時からの変更点である。 2.Ablation耐性MCF-7においては、当初親株に比べ約10倍高濃度の細胞内estradiolが認められたが、その後の追加実験では再現性に乏しく(2〜5倍)、また別のablation耐性クローンでは、親株との間に細胞内estradiol濃度の明らかな相違が認められず、現在追試実験を行っている。一方、ablation耐性MCF-7をaromatase inhibitorで処理しても、細胞内estradiol濃度、細胞増殖に影響は認められなかった。また、sulfatase inhibitorを用いると細胞増殖を抑制したが、この際、細胞内estradiolが著しく高濃度になっていたこと、親株では増殖が亢進したこと、sulfatase inhibitorの構造が、estrogenに類似していることから、高濃度のsulfatase inhibitorが、estradiolに分解されることで、細胞に高濃度のestradiol(10-6M)を添加した際と類似の機序で細胞増殖抑制をしたものと考えられ,ablation耐性MCF-7におけるsulfataseの役割は確認できなかった。 3.細胞内estradiol濃度の差異が一定しないため、放射能標識した前駆物質を用いてのtracer実験および取り込み実験は、現在見合わせている。
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