2000 Fiscal Year Annual Research Report
水中マイクを使用した腸音図(新しい消化管運動機能検査法)の開発
Project/Area Number |
12770704
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮川 朗 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10277080)
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Keywords | 消化管運動 / 腸雑音 / 周波数解析 / 水中マイク |
Research Abstract |
平成12年度予算にて購入した,OROS社製PCFFTアナライザOR24J-K450を用いて,Bruel&Kajae社製水中マイクロフォン8103にて腹壁より収集した腹腔内由来の雑音の解析を行った.併せてB&K製8103より計測技研社製D/AコンバーターInterDAQよりPC上にサンプリングした.音声の採取は,当初の予定通り,6時間の絶食の後,ガストログラム研究会の定めたホットケーキ試験食を用いて,健常成人の空腹時ならびに食後期の腸雑音の採取を試験食摂取後6時間まで行った.しかし,現在これらの長時間記録の解析に難渋しており,同時並行して,1サンプル2分間の短時間記録も行っている.これらの音声データを音声成分と低周波成分に分離し,これらについての時系列解析を行っている.短時間のサンプリングデータについては,空腹期・食直後・食後1時間について,フーリエ変換,窓を2秒毎にずらしたスペクトログラム,スペクトログラムの等高線プロットにて比較を行ったところ,50Hz付近の定常的なノイズが確認された.また音声周波数成分(250Hz付近)に値がでていることがわかった.この音声周波数がでるとき,周波数全体の強度が増強していることが判明.等高線プロットをみるとある程度の周波数シフトが見られる.しかし,この方法では周波数分解能が低いため周波数の構造は明確にならない.そのため,低周波の詳しい時間周波数変動を見るために,雑音に強く,クロス項,自己artifactを減少させる事で知られている柏木渡辺野口(KWN)分布を用いて時間周波数解析を行っている.
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