2000 Fiscal Year Annual Research Report
局所脳虚血におけるOsteogenic protein-1による神経機能回復促進
Project/Area Number |
12770770
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中村 聡 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20266779)
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Keywords | Osteogenic protein-1 / 実験的脳梗塞 / apoptosis / MAP kinase / PI 3-kinase / Ras |
Research Abstract |
Osteogenic protein-1(OP-1)は元来、骨新生を促すtrophic factorとして発見されたが、神経系にも作用する。また、OP-1ならびにそのreceptorが脳内にも広く存在することが報告されている。われわれは、preliminary dataとしてOP-1が局所脳虚血モデルにおいて神経機能回復促進効果があることを確認した。中大脳動脈閉塞により実験的脳梗塞を作成し、24時間後にOP-1の投与を開始する(脳槽内投与)。モデルはわれわれが従来のものを改良したもので、ラットへの侵襲が少なく、長期生存が可能である。OP-1投与後にforelimb placing testならびにhindlimb placing testを用いて神経機能を評価すると、治療群では神経機能の回復が促進された。ただし、脳梗塞巣縮小効果は認められなかった。急性実験を施行していないため、OP-1そのものに脳梗塞巣縮小効果が見られないのか、あるいは、24時間後での治療開始では脳梗塞巣縮小効果を得るのには時間が経過しすぎているのかは不明である。今後は、治療開始のtime windowに関する実験、投与量、投与経路に関する実験を予定している。特に投与経路に関しては、現在では大後頭孔付近の脳槽を経皮的に穿刺しているが、将来的な臨床応用に向けて経静脈的投与などに関して検討する必要がある。 また、神経機能回復促進の作用機序についても検討をはじめている。現在、PC12細胞において、MAP kinase、PI3-kinaseなどのsignaling transduction pathwayに関与する因子に着目し、inhibitorsを用いた実験が進行中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kawamata T,Yamaguchi Y,Shin-ya K,Hori T: "Time courses of increased expression of signaling transduction molecules induced by basic fibroblast growth factor in PC12 cells."Neurol Res. (in press). (2001)