2000 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌細胞の増殖における性ホルモンと成長因子受容体のクロス・トーク
Project/Area Number |
12770868
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安本 博晃 広島大学, 医学部, 助手 (20314750)
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Keywords | 前立腺癌 / 線細芽細胞成長因子受容体 / クロストーク / アンドロゲンレセプター |
Research Abstract |
1.ヒト前立腺癌細胞株でのFibroblast Growth Factor Receptor IIIb(FGFRIIIb)発現安定株の獲得 ラットwildtype FGFRIIIbをクローニングし、発現ベクターpIRES neo2 FGFR2IIIbを作成した.電気穿孔法にてPC-3細胞に,リポフェクション法にてDU145にそれぞれ導入しG418にてセレクションしFGFR2IIIb安定発現株とコントロール株を樹立した. 2.FGFRIIIbによる増殖抑制、分化誘導の分子生物学的機構の追及(アンドロゲン受容体関連性) PC-3株においてはノーザンブロット法でFGFR2IIIb mRNAを高発現している細胞株では対照のFGFR2IIIb非発現細胞に比較して無血清培養下での倍加時間は22%延長し、MTT assayでも増殖抑制効果を認めた。またFibroblast Growth Factor 7(FGF-7)添加でFGFR2IIIb発現回復株の細胞増殖はさらに抑制された.ヌードマウス皮下へ移植実験では8週後にFGFR2IIIb発現回復株で形成された腫瘍容積はFGFR2IIIb非発現株の腫瘍容積の47%まで低下していた。また,プロモーターにAndrogen Responsive Element(ARE)を組み込んだルシフェラーゼレポーター遺伝子とAndrogen Receptor(AR)発現遺伝子(pSG5AR)をリポフェクション法によってトランスフェクトしてFGF-7,DHT存在下でのルシフェラーゼ活性を測定すると,FGFR2IIIb非発現株ではFGF-7の添加によりARを介するトランスアクチベーションを検出しなかったが,FGFR2IIIb発現回復株ではFGF-7添加によってインダクション効果を認め,FGF-7とARのクロストークが存在すると考えられた.
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