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2000 Fiscal Year Annual Research Report

ヒト黄体機能のアポトーシスを介した調節機構の解明と黄体機能不全の治療への応用

Research Project

Project/Area Number 12770925
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

松原 寛和  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70315886)

Keywordsアポトーシス / 黄体化顆粒膜細胞 / 黄体機能不全 / 癌関連遺伝子 / ゴナドトロピン / サイトカイン / 免疫染色法
Research Abstract

ヒト黄体化顆粒膜細胞のアポトーシスの分子機構及び調節機構を検索し、そのアポトーシス細胞の性質・機能を探究することより、不妊症・不育症における原因の一つである黄体機能不全の病態を解明し、将来的に治療に応用することを目的とする。
ヒト黄体化顆粒膜細胞1x10^4 viable cells/mlの細胞浮遊液を作成し、5%CO_2 and air、37℃の条件下に24時間培養した。アポトーシス小体出現率は対照群(無添加群)において0.7±0.2%(採取分離時)、5.9±0.6%(24時間後)、7.9±1.2%(48時間後)を示し培養によって有意にアポトーシス小体出現率の増加を認めた(p<0.01)。濃度依存性の検討により、添加濃度をFSH 100ng/ml、hCG 100ng/ml、LH100ng/ml、IL-1β 10ng/ml、TGF-β1 10ng/ml、M-CSF 10ng/ml、TNF-α 10ng/ml、PGF2α 10ng/mlにそれぞれ設定して以下の検討を行った。24時間後の対照群でのアポトーシス小体出現率を100%とするとFSH添加群57%、hCG44%、TGF-β1 54%、M-CSF56%、TNF-α 177%、PGF2α 147%を示し、FSH、hCG、TGF-β1、M-CSFの添加によって有意にアポトーシス小体出現率の抑制を、TNF-α、PGF2αの添加によって有意にアポトーシス小体出現率の促進を認めた(p<0.01)。免疫染色法では採取分離時の顆粒膜細胞にFas、Fas ligand、Bax、p53に対する抗体の染色性を認め,24時間培養後にこれらの抗体に対する染色率の増加を認めた。これらの染色率はhCG、TGF-β1、M-CSF添加によって抑制された(p<0.01)。Bcl-2に対する抗体による染色性は採取分離時、24時間培養後共に観察されなかった。
ヒト黄体化顆粒膜細胞においてFSH、hCG、TGF-β1、M-CSFはアポトーシスの抑制を介して黄体機能維持に、TNF-α、PGF2αはアポトーシスの促進を介して黄体退縮に働いている可能性が示唆された。さらに黄体化顆粒膜細胞のアポトーシスの誘導機構にFas、Fas ligand系やBax、p53が関与し、hCG、TGF-β1、M-CSFによって調節を受けている可能性が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Hirokazu Matsubara: "Gonadotropins and Cytokines Affect Luteal Function through Control of Apoptosis in Human Luteinized Granulosa Cells"The Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism. 85・4. 1620-1626 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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