2000 Fiscal Year Annual Research Report
イニシエーション-プロモーション法を応用した悪性黒色腫動物モデルについての研究
Project/Area Number |
12770947
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
肥後 隆三郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10301110)
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Keywords | 悪性黒色腫 / nevi / イニシエーション-プロモーション法 / UVB照射 |
Research Abstract |
実験動物はヘアレスマウスを用いた。ras癌遺伝子のコドン61に高率に(90%以上)ポイントミューテーションを生じさせるDMBAを用いてイニシエーションを行った。DMBAはアセトンに融解(400nmole/0.1ml)しマウス背部皮膚に塗布し、これに対するコントロールグループはアセトンのみの投与とした。プロモーションの段階ではUVB照射単独グループとUVB照射+TPA投与グループに分け、UVB照射は週3回、照射エネルギーを1-15週まで30mJ/cm2とし、16-30週は50mJ/cm2に増量した。TPA投与グループはUVB照射を週2回、TPA投与(8.5nmol/0.2ml)週2回にて行った。以上の項目によりグループ1:アセトン-DMBA-UVB照射なし、TPA投与なし/グループ2:アセトン-アセトン-UVB照(3回/週)、TPA投与なし/グループ3:アセトン-DMBA-UVB照射(3回/週)、TPA投与なし/グループ4:TPA投与-DMBA-UVB照射(3回/週)、TPA役与なし/グループ5:アセトン-アセトン-UVB照射、TPA投与(各2回/週)/グループ6:アセトン-DMBA-UVB照射、TPA投与(各2回/週)/グループ7:TPA投与-DMBA-UVB照射、TPA投与(各2回/週)の7つのグループに分けヘアレスマウス各20匹をあてた。観察項目はneviを生じた個体数、および個数、腫瘍性病変(腫瘤の形成)を生じた個体数および個数とし、カウントは第1回目を2週目に行いその後は4週ごとに行った。まず、実験開始後2週目の段階ではneviおよび腫瘍性病変は全グループで確認されなかった。6週目の時点ではグループ4、6、7においてそれぞれ5個体、4個体、9個体にneviが認められた。また6週目の時点での腫瘍性病変はグループ4、7で4個体、5個体に認められた。個数についてはそれぞれ1つずつであった。最終的には24週までプロトコルを実施し、引き続き検討を行う予定である。
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