2000 Fiscal Year Annual Research Report
網膜色素上皮に発現するG蛋白共役受容体遺伝子の網膜変性症例での変異とその機能
Project/Area Number |
12771023
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森村 浩之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70314325)
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Keywords | 網膜 / G蛋白共役受容体 / 網膜色素変性症 / 候補遺伝子アプローチ / レチナール / 異性化反応 |
Research Abstract |
これまでに網膜色素上皮特異的に発現しているペルオプシン遺伝子に着目し、Gene Bankの情報より3'末端の350bpのPCR産物を生成した。これをプローブにヒトゲノムライブラリーをスクリーニングすることにより、ペルオプシンゲノム断片を含むP1ベクターを得た。これをsequenceすることによりその遺伝子が7つのエクソンよりなることを明らかにした。またその各エクソン及びその周囲のイントロンの塩基配列を決定し、SSCPを行うためのPCRプライマーを作成した。これを基に網膜色素変性症患者95例を対象に変異検索を行った。これまで、IVS2+14T/C,Leu153Leu(CTG->CTA),Thr174Thr(ACG->ACA),IVS5+8A/Gの多型性変化と1例のLeu214Ile(CTA->ATA)の変化を見出した。Leu214Ileの変化については現在家系の調査中である。 網膜色素上皮に特異的に発現している11-cis retinol dehydrogenase遺伝子についても当科受診中の白点状網膜症を対象に変異検索を行った。我々はこれまでにVal264Gly,Leu310GluValの新規変異を発見し、これらはそれらの家系を分離されていることを確認した。この結果はInvest.Ophthalmol.Vis.Sci.(2000)vol.41;3933-3935に発表した。 網膜色素変性症の原因と報告されている網膜特異的G蛋白共役受容体,RGR(Nat.Genet.(1999)23;393-394)については変異が蛋白発現、機能にどのような影響を与えているか調べるために変異蛋白を生成し、それを培養細胞にトランスフェクションすることにより一過性に発現させ、その発現レベル、レチナールの異性化反応について研究中である。これらの成果については2001年ARVO meetingに発表の予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Eri Hirose,Yumiko Inoue,Hiroyuki Morimura et al.: "Mutations in the 11-cis retinol dehydrogenase gene in Japanese patients with fundus albipunctatus"Investigative Ophthalmology & Visual Science. 41. 3933-3935 (2000)