2000 Fiscal Year Annual Research Report
ラット前房内サイトカイン投与の房水流出抵抗への影響
Project/Area Number |
12771039
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
仲村 佳巳 琉球大学, 医学部, 助手 (80284983)
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Keywords | 眼圧 / 房水 / Matrix metallo proteinase (MMP) / 線維柱帯組織 / 房水流出抵抗 / 細胞外マトリックス / サイトカイン / インターロイキン1α |
Research Abstract |
対象と方法:白色ラット雌27羽を対象とした。右眼にIL-1α(500unlts)30μlを21羽には1回のみ、5羽には反復投与した。基剤には熱応答ゲルを使用した。左眼をコントロール眼とし、熱応答ゲルのみを投与した。眼圧は電子眼圧計トノペンを用いて、投与前と投与後1、3、7日目、以後2週間毎に12週まで測定した。その後、ラットをペントバルビタール腹腔内大量投与によって安楽的に屠殺し、抜眼した。眼球はホルマリン固定後、パラフィン包埋した。得られた組織切片を抗Matrix metallo proteinase (MMP)-1、2、3抗体で免疫染色し、光学顕微鏡で観察後、写真撮影した。 結果:眼圧はIL-1αの初回投与にて6週間にわたり有意な眼圧下降が得られた。再投与にても同様の結果が得られた。また、ラット眼球の線維柱帯を含む隅角部の免疫組織染色に関しては隅角部を抗MMP-1,2,3抗体で免疫組織化学染色したところMMP-1が発現されていた。 考察:IL-1αの前房内投与により長期間有意な眼圧下降が得られた。この事はこれまでの報告を支持し、IL-1αがMMPを誘導し細胞外マトリックスの消化および房水流出抵抗の減少に関与したものと思われる。また、隅角部においてはMMP-1が発現されており、MMP-1が組織の再構築や房水流出抵抗の調整をしている可能性を示唆している。 今回の研究は、今後サイトカインによる房水流出抵抗への影響を知るステップとして重要と考える。また、さらに長期への影響についての検討が必要である。
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Research Products
(1 results)