2000 Fiscal Year Annual Research Report
ASK-1-MAPキナーゼ系関連分子の口腔組織における免疫組織化学的検討
Project/Area Number |
12771078
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
安藤 準 鶴見大学, 歯学部, 助手 (00282765)
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Keywords | 硬組織 / 組織切片 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
マウス、ブタおよびヒトの口腔組織の免疫組織化学・免疫電顕のためには、優れた固定法と質の高い組織切片の作成が必要である。ところがこれらの口腔組織は、周辺にエナメル質、象牙質等を含む硬組織を伴っているために、通常の方法では目的を達する組織切片が得られなかった。そこで、良質の組織切片を得るために固定、試料作成に特別な工夫を要し、まず固定法は、ホルマリン系の固定では硬組織の脱灰がなされず、発生段階によっては硬組織が邪魔になりパラフィン切片、樹脂切片ともにうまく行かなかった。従って、ある種の試薬を用い固定の前あるいは後に脱灰する方法、およびBouin液等の脱灰能力をある程度有する固定液を用いる方法を検討中である。さらに、包埋剤についても、光学顕微鏡用に樹脂切片を用いる、あるいはセロイジン包埋などを試して行く。 また、MAPキナーゼ系の種々の因子の発現の解析を行ったが、研究者の最も興味ある口腔組織(歯根膜、エナメル上皮など)の初代培養がいまだ安定せず、十分な実験結果はいまだ出ていない。細胞培養についても、できるだけ細胞の性質を変化させないように培養できる方法を追究して行く。具体的には、培養液の種類、血清、成長因子などをさまざまな組み合わせで培養し、それぞれの組織に適した培養法を追究する。 今後、目的とする口腔組織の良質な光学顕微鏡および電子顕微鏡観を行うために良質の組織切片を安定して作成できるようにし、in situ hybridization法等を駆使しASK-1を含むMAPキナーゼ系の種々の因子等の発現の時期および局在を明らかにして行く。また、マウスのみならず、ヒトに器官の大きさが類似しており、ヒトとの比較も行いやすいブタの口腔組織においても、さらにはヒトなどの口腔組織とも比較し得る実験方法を追究して行く。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Ando,H.and Makioka,T.: "Structure of the Hermaphroditic Gonads in a Japanese Cephalocalid Crustacean, Sandersiella sp.with Special Referance tothe Oogenetic Mode."Publications of the Seto Marine biological Laboratory. 39(1/2). (2000)