2000 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌組織におけるレーザーキャプチャー法(LCM)を用いた各種腫瘍マーカーの解析
Project/Area Number |
12771082
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 玲子 大阪大学, 歯学研究科, 助手 (30283790)
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Keywords | LCM / 口腔扁平上皮癌 / 腫瘍マーカー / PTEN / CD44 / テロメレース / Magna / Drim |
Research Abstract |
外科的に切除された14例の口腔扁平上皮癌組織を用いて、Lasor capture microdissection(LCM)を行った。組織を凍結し、5μmの薄切標本を作成、そこから癌細胞・正常上皮細胞および正常リンパ球を採取した。採取した細胞からtotal RNAを抽出し、Rt-PCTにて各種腫瘍マーカーについて検索することを一連の流れとした。この作業をルーチン化し、組織採取からRt-PCRまで一日以内で行う事を可能にした。 これまでの検索では、全ての症例において正常上皮細胞・正常リンパ球でPTEN/MMAC1遺伝子を検出したのに対して、14例中5例(35.7%)の癌細胞では明らかな発現は認められなかった。PTEN/MMAC1遺伝子の発現が認められなかった5例全てに関しては、癌の浸潤の程度やリンパ節転移が高度に認められた。これらの結果より、PTEN/MMAC1遺伝子の発現は口腔扁平上皮癌にて癌の進展や予後に関与し、悪性度の指標になる可能性が示唆された。
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