2000 Fiscal Year Annual Research Report
咬合挙上によるラット咬筋の筋線維タイプの変化およびその調節機構の解析
Project/Area Number |
12771117
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
大貫 芳樹 鶴見大学, 歯学部, 助手 (50288114)
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Keywords | 咬合挙上 / 咬筋 / ミオシン重鎖 / CAIII / GPI / MyoDファミリー / competitive RT-PCR |
Research Abstract |
スプリント療法の筋肉レベルでの生理学的治癒機序を解明するため、ラットを用いて、咬合挙上(下顎切歯に咬合挙上板を1週間装着)による咬筋の筋線維タイプの変化およびその調節機構の解析を行った。 1.咬合挙上による咬筋の筋線維タイプの変化。 正常および咬合挙上群のラットから咬筋(浅層中央部)を摘出し、それらのミオシン重鎖アイソフォーム(MHCI,IIa,IId/x,IIb)、carbonic anhydrase III(CAIII,oxidative enzyme)、glucose-phosphate isomerase(GPI,glycolytic enzyme)のmRNA量をcompetitive RT-PCR法にて定量的に解析した。その結果、咬合挙上によるMHC IIa mRNA量の増加、MHC IIb mRNA量の減少が観察された。また、咬合挙上によるCAIIImRNA量の増加、GPImRNA量の減少を観察した。これらの結果は、ラット咬筋が1週間の咬合挙上によりMHC IIb優位で解糖系酵素活性の高い筋線維から、MHC IIa優位で酸化酵素活性の高い筋線維へ変化することを示唆する。 2.咬筋筋線維タイプの調節機構。 咬合挙上による咬筋の筋線維タイプの変化がMyoDファミリー(Myf5,MyoD,Myogenin,MRF4)を介して制御されているかを明らかにするため、同様にラット咬筋におけるMyoDファミリーのmRNA量をcompetitive RT-PCR法にて定量的に解析した。その結果、3〜7日間の咬合挙上によるMyoD,Myogenin mRNA量の一過性の増加が観察された。これらの結果は、MyoD,Myogeninが咬筋筋線維タイプの調節に何らかの関係を持つ可能性を示唆する。
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Research Products
(1 results)