2000 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成因子を用いた吸収顎堤の三次元的増大術に関する研究-β-TCPにGDF-5をコーティングした実験的-
Project/Area Number |
12771192
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
加々見 寛行 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (00316267)
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Keywords | 三次元的骨増大術 / 骨形成因子 / ハイドロキシアパタイト / β-TCP / 自家骨 |
Research Abstract |
本研究課題の「マイクロプレートを用いた顎堤の三次元的増大術における生体材料(HA,β-TCP)の比較」は,平成12年度の研究計画として,雄成熟ビーグル犬3頭を使用し,両側下顎第1前臼歯から第4前臼歯を抜歯すると共に,垂直的に4mm,水平的に15mmの骨欠損を作製して2ヶ月の治癒経過後に,左右の下顎骨にマイクロプレート,ミニスクリュー,ポリテトラフルオロエチレン(e-PTFE)膜を併用し,骨補填剤(ハイドロキシアパタイト,β-TCP,自家骨)を使用した顎堤の三次元的増大術によって形成した骨について組織学的に比較検討する予定だった.しかし,本研究方法では,口腔内という特殊環境のため,摂食などの口腔機能時における骨欠損部の空間確保が容易ではなく,空間の保護を目的としたプレートの破壊,切開縫合部の裂開に伴う骨補填剤の漏洩と同部の感染が生じ,同一条件下でのハイドロキシアパタイト,β-TCP,自家骨で形成した骨について比較検討ができる試料を作成することができなかった.そこで,昨年厚生省で認可が下りたドイツ製の骨挙上装置に着目して,現在研究を進めている段階である.この装置は,創外固定装置の原理を応用したもので,離断した骨片を1日0.5mmずつ挙上させるもので,装置による固定が得られているため,口腔機能時での空間確保が確かなことにある.今後,上記骨補填剤での結果が得られた後に,GDF-5を用いた研究へ移行する予定である.
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