2000 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達物質受容体の持続活性が来す難治性疼痛機構の検討-髄腔内持続微量投与モデルを用いて-
Project/Area Number |
12771231
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
坂本 英治 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (00295859)
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Keywords | ニューロパシー / Neuropathy / ニューロパシックペイン / Neuropathic pain / 神経損傷 / Nerve injury / allodynia / 疼痛関連行動 |
Research Abstract |
背景 神経損傷後ニューロパシーの基礎的モデルとして従来の実験的ニューロパシーモデルと比較して再現性の優れる坐骨神経牽引による障害後の疼痛関連行動を検討した。 方法 雄性ラットを使用しPentobarbital麻酔(45mg/kg腹腔内)下にラットの皮膚および大腿二頭筋を鈍的に剥離し、坐骨神経を露出し坐骨神経を牽引し機械的損傷を加える.適切な牽引力と牽引時間を検索するために牽引力は1.5.10gの3種類、牽引時間は1.10.30.60分の4種類を設けた。手術3日後から5,7,10,14,21,28日と温熱刺激(熱輻射装置)、冷熱刺激(アセトンスプレー)、触覚刺激(von Fray monofilament)および機械的侵害刺激(pin prick)に対する疼痛関連行動より慢性疼痛の評価を行った. 結果 現在時間軸と加重軸の検索を行っている。当初設定していた最小荷重である1g1分間でも術後3日目から触覚刺激(von Fray monofilament)に対して過敏反応が現れ、7から10日でピークに達し28日後でも残存する。これは荷重に依存性に比例し、時間軸に比例する。10g60分間でも同様に触覚刺激に過敏になるが、温熱刺激、機械的侵害刺激には過敏状態を来さない。またこれらには運動障害は伴わない。 考察と展開 確実な精度でばらつきが少ない適切な牽引力と牽引時間を検索する必要がある。そして損傷には牽引荷重と牽引時間のいずれが強く影響するのかを検討する必要がある。また組織学的変化の検討とこの疼痛関連行動に対して薬理学的な作用を他の実験的ニューロパシーモデルと比較検討する。
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Research Products
(1 results)