2000 Fiscal Year Annual Research Report
静水圧培養による任意形状人工骨の開発-CAD/CAMとティッシュエンジリアリングによるハイブリッド型軟骨三次元培養-
Project/Area Number |
12771261
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
住吉 周平 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50299591)
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Keywords | 静水圧培養 / CAD / CAM / ティッシュエンジリアリング / ハイブリッド / CT画像構築 / 三次元ソリッドモデル |
Research Abstract |
本研究は,最近商業ベースで取り組みされている細胞組み込み型マテリアルによる人工組織構築に際して、血行に依存せず短期間で組織工学的に培養が可能なために実現性が高い軟骨に注目し,間歇的な静水圧を利用して任意形状の急速な組織再生を計るシステムを構築することにある。その母体として、培養軟骨細胞と綿花状PLLA、同種の血小板より抽出したサイトカインを応用する。再生した軟骨は、強度的にはチタンを骨組みとし、骨組織内に骨化の足場として固定できる。将来の臨床的意義としては、軟骨の組織親和性および組織内維持能の保持や、軟骨内骨化による骨組織への置換の可能性、チタンを利用した咀嚼機能の回復などが期待される。 平成12年度の研究実績としては、犬の臼歯欠損モデルに対するCT撮影と下顎骨形状のCAD化を行い、STLファイルによる反転鋳型の作成を行った。また、培養軟骨性状確認のために軟骨の組織継代を行っており、その基礎的データを本年秋に発表予定である。組織の骨格にあたるとともに固定に利用されるチタンと軟骨細胞の親和性を高めるために現在、チタンの表面処理を検討中であり、早期に実現できるように努力している。また、犬およびラットにおいて間歇的な静水圧による培養軟骨の同種移植実験を行っており、その結果を来年度春の学会発表を目指して実験を続けている。
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