2000 Fiscal Year Annual Research Report
う蝕診断用レーザーDIAGNOdent^Rの有効性に関する基礎・臨床的研究
Project/Area Number |
12771298
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
高森 一乗 明海大学, 歯学部, 講師 (60256899)
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Keywords | う蝕 / レーザー / 診断 / 乳歯 / 永久歯 |
Research Abstract |
う蝕診断用レーザーであるDIAGNOdent^Rの有用性について永久歯での報告はいくつか散見されるが、乳歯においては不明な点が多い。そこで、申請者は、本装置の特徴より小児歯科領域で頻用される事を予測し、その基礎データーの収集を本研究の目的とした。 結果 1.乳歯への有用性 う蝕を有する乳歯ならびに永久歯の、X線撮影を行い、そのフィルムをコンピューター画像処理し、う蝕深度を測定した。その深度とDIAGNOdent^R数値との相関関係を検討したところ、乳歯、永久歯それぞれ、Rs=0.800,Rs=0.692であり、1%水準で有意な相関関係が見られた。以上の結果より、乳歯の齲蝕にも永久歯同様、本装置は有用であることが示唆された(研究発表論文・1)。 2.フッ化ジアンミン銀塗布がDIAGNOdent^R数値に及ぼす影響 小児歯科においては、その特殊性よりう蝕進行抑制を目的に、フッ化ジアンミン銀が用いられている。そこで、フッ化ジアンミン銀塗布歯面への本装置の有用性を検索した。 齲蝕を認める乳歯にフッ化ジアンミン銀塗布を行い、塗布後、経時的にDIAGNOdent^Rの数値変化を観察したところ、すべての対象歯で数値の減少が認められた。薬剤塗布前に本装置数値が高い被験歯の経時的減少は、緩慢であることより、薬剤塗布状況の指標になるうると考えられた(研究発表論文・2)。 以上の結果は、本装置が対象となる象牙質の変化に加え、細菌に対しても反応する事が示唆され、現在、象牙質面の形態変化が本装置数値におよぼす影響に加えて、細菌数、細菌種による数値の変化ならびに、特異性の検索を行っている。
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Research Products
(2 results)