2000 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波照射によるRobinson環化の新規反応条件の開発
Project/Area Number |
12771368
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高取 和彦 明治薬科大学, 薬学部, 助手 (30231393)
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Keywords | マイクロ波 / Robinson環化 / アルミナ / Wieland-Miescherケトン / Hajos-Parrishケトン / dry media |
Research Abstract |
これまでの検討で、2-メチル-1,3-シクロヘキサンジオンとメチルビニルケトンを塩基性活性アルミナに吸着させ、マイクロ波を5分間の照射することでRobinson環化、即ちMichael付加に続いてアルドール縮合、脱水を一気に進行させることができ、Wieland-Miescherケトンを与えることに成功していた(収率60-80%)。今回は、反応の一般性を調べる目的で活性メチレンを有する各種ケトンと、種々のα,β-不飽和ケトンとの反応を行った。 その結果、2-メチル-1,3-シクロヘキサンジオン、シクロヘキサノン-2-カルボン酸エチル、シクロペンタノン-2-カルボン酸エチルとメチルビニルケトン、エチルビニルケトンなどの組み合わせで、環化生成物を得ることに成功した。しかし、β-位にアルキル基を有するα,β-不飽和ケトン(3-ペンテン-2-オンなど)では環化体を得ることが出来なかった。2-メチル-1,3-シクロペンタンジオンとメチルビニルケトンの組み合わせでは、塩基性アルミナでは思わしい結果を得ることが出来なかったが、酸性アルミナを使用したところ収率は低いながらも環化体であるHajos-Parrishケトンを得ることができた。また、ピロリジン存在下での2-ニトロシクロヘキサノンとメチルビニルケトンの反応では、環化の後にニトロ基の脱離が起こり1-(5,6,7,8-tetrahydronaphthalen-2-yl)pyrrolidineが一気に得られてきた。この反応は合成しにくい3,4-ジアルキルアニリン類の直接合成法に展開できるものと期待している。 以上のように、Robinson環化反応におけるマイクロ波照射加熱条件を整えることに成功した。
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