2001 Fiscal Year Annual Research Report
C-MYCとG1/Sチェックポイントタンパク質との相互作用による細胞周期調節作用
Project/Area Number |
12771389
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北浦 広剛 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (10281817)
|
Keywords | TOK-1 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / 細胞周期 / PLZF / 白血病 / Zinc finger / BRCA2 |
Research Abstract |
CDK inhibitor p21のc-Myc結合領域をベイトとした酵母Two-hybrid法により,新規p21結合タンパク質としてTOK-1を同定,cDNAクローニングした.TOK-1はスプライシングの違いにより,TOK-1α,-β,γが存在し,TOK-1αのみが直接p21に結合するが,-β,γも細胞内ではp21と複合体を形成し,核内で共局在していた.TOK-1αはp21のCdk2リン酸化活性抑制能を更に増強する因子であり,細胞周期のG1/Sに発現し,細胞周期のG1/S移行を負に調節していた.一方,TOK-1-βは細胞周期全般にわたり発現しており,Cdk2リン酸化活性抑制能はそれ事態であまり影響しない事から機能はまだ不明であるが,TOK-1α機能の何らかの調節を行なっていると考えられる. 更に,TOK-1はリンパ腫原因遺伝子タンパク質PLZF,遺伝性乳がんに関与するBRCA2と結合する興味ある因子であることがあることが明らかとなった.TOK-1の更なる機能解析のために,TOK-1結合タンパク質cDNAのクローニングを行ない,骨髄性白血病の原因遺伝子産物であるPLZFを同定し,以下の結果を得た. 1.TOK-1αはPLZFの9つ存在するZinc figerドメインの内,最小2つに結合した. 2.TOK-1の3つのアイソフォームTOK-1α,-β,γの内,TOK-1αがPLZFに結合した. 3.TOK-1αを特異的に認識する抗体を作成した. 4.TOK-1α,-βとPLZFは細胞内で共局在していた.
|