2000 Fiscal Year Annual Research Report
慢性肝疾患患者の民間療法使用に対する患者・医師・看護婦によるガイドラインの作成
Project/Area Number |
12771517
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
狩野 太郎 群馬大学, 医学部, 助手 (30312896)
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Keywords | 民間療法 / 慢性肝疾患 / 患者指導 / ガイドライン |
Research Abstract |
12年度は、13年度に予定している患者・医師・看護婦による民間療法使用ガイドライン作成協議会の検討資料作成を目的とした。 一般市民向けの肝臓がん撲滅公開講座参加者82名に対し、民間療法に対する意識調査を行った。有効回答は61例でこのうちか慢性肝疾患患者を除く45例について分析した。民間療法に対する意識(重複回答)では、57.8%が「現代医学では説明できない効果があるかもしれない」と答える一方で、42.2%が「肝機能検査データの改善がみられなければ効果がないと判断すべきだ」と冷静な視点を持っていた。「効果や副作用があやふやでも精神的な支えとなれば使用の意義はある」と回答した者はわずかに11.1%であった。患者自身はあくまでも疾患の改善を目的に民間療法を使用しており、気休めや心の支えとして使用している者はわずかであるという実体が明らかとなった。民間療法を使用する患者は医師や看護婦に望むことは「他の患者に効果があったものを教えてほしい」64.4%、「副作用が報告されているものを教えてほしい」48.9%となっていた。 現在、医師・看護婦を対象に、民間療法使用による副作用の症例経験の有無、民間療法の利点と問題点に関する意識等からなる質問紙調査を実施中である。
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