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2000 Fiscal Year Annual Research Report

配偶者との死別体験をした在宅高齢者に関する研究

Research Project

Project/Area Number 12771524
Research InstitutionKagawa Medical School

Principal Investigator

杉本 知子  香川医科大学, 医学部, 助手 (00314922)

Keywords配偶者との死別 / 悲嘆
Research Abstract

【目的】
配偶者死別による悲嘆のプロセスを知り、悲嘆からの回復に必要な因子を明らかにすることを目的として配偶者と死別した在宅高齢者に対する面接調査を行った。調査方法、現段階での調査結果は以下の通りである。
【方法】
1.調査対象:65歳以上で配偶者との死別を体験した在宅高齢者で痴呆症状が認められず、研究の同意が得られた者。(男性2名・女性3名、平均年齢81.2歳)
2.調査方法:調査は2000年12月22日〜2001年2月5日までの期間において、以下の方法で行った。
(1)配偶者との死別前後の健康状態、死別前の介護状況、死別に対する思い等について尋ねた半構成的質問紙を用いた面接調査を行い、テープに記録する。
(2)得られたデーターの逐語録を作成した後、記述的要約を行う。その中で死別体験に関する心理的反応を表わしたものを抜粋し、類似するものを集めて分類する。
【結果および考察】
1.対象者の死別からの経過年数は平均10.7年(5ヵ月〜22年)であり、死別の形態は病死が4名、交通事故死が1名であった。対象者全員が息子夫婦と同居していたが、腰痛のため歩行が困難な1名を除き日常生活動作を自立して行うことができていた。
2.死別の受け止め方では、面接時には対象者4名が「死別の悲しみから回復している」と語っていた。彼らはいずれも死別から1年以上経過していた。
3.高齢者は死別体験においては<あきらめ><抑圧>といった対処行動をとっており、死別後の生活においては<仕事や家事の遂行><死者の供養><子供や孫との交流>といった事柄に自己の新たな存在意義を見出していることが明らかとなった。そこには日本の文化や宗教的な思想が影響していると考えられた。
現段階で明らかになっていることは以上である。今後も引き続き調査を行い、配偶者との死別による悲嘆のプロセスと悲嘆からの回復に必要な因子を明らかにする。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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