2000 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患患児の将来の禁煙意志に影響を及ぼす要因と喫煙防止の看護援助プログラム開発
Project/Area Number |
12771526
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
今野 美紀 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (00264531)
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Keywords | 慢性疾患 / 小児 / 禁煙意志 / 喫煙防止 / 看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は(1)慢性疾患患児の将来の禁煙の意志に影響を及ぼす要因として、患児の個人的要因(喫煙の知識等)、患児の喫煙に対する認識と感情要因(喫煙のイメージ等)、状況的要因(周囲の人の喫煙状況、喫煙対処スキル、親の喫煙に対する考え方等)を取り上げ、それらの要因と患児の将来の禁煙の意志との関連を明らかにする、(2)学童期・思春期の患児と親を対象とした喫煙防止プログラムを開発する、とし、患児と親を対象とした面接調査を計画した。現在までに患児5名(喘息、腎疾患、10〜15歳、男子4名、女子1名)・その母親3名と面接(一部郵送調査)し、以下の回答が得られた。 1.調査結果 ・患児の喫煙の知識:2名の患児が「喫煙は喘息発作を起こす」と述べ、自らの疾患と関連付けた。「ガンになる」等、喫煙の慢性影響を述べた者も3名いたが、喫煙の急性影響について述べた者はいなかった。 ・患児の喫煙のイメージ、周囲の人の喫煙状況、喫煙対処スキル:周囲の人が喫煙することに対して3名の患児は「やめてほしい」と述べ、2名の患児は「何とも思わない」「仕方がない」と述べた。この2名の患児の親友・母親は喫煙者であった。また、5名の患児は友人から喫煙を勧められても明確に断っていた。 ・親の患児の喫煙に対する考え方:非喫煙者の2名の母親は、子どもは喘息があるので将来喫煙はしないであろうと述べ、喫煙者の1名の母親は子どもが成人になったら喫煙しても良いと述べた。 ・患児の将来の禁煙意志:5名の患児が20歳になった時「喫煙していない」と述べた。患児が喫煙対処スキルを有していることが、将来の禁煙意志に関連すると示唆された。 2.喫煙プログラムの開発 ・(a)防煙パンフレットを作成した。内容は、喫煙の疾患への影響と喫煙の急性影響を中心としたものである。 ・(b)喫煙防止教育ビデオを10分に編集した。 患児には(a)(b)を、親には(a)を用いて介入する予定である。
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