2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルスケア領域における専門職間連携の構造とその効果に関する研究
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12771551
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health science |
Principal Investigator |
松岡 千代 香川県立医療短期大学, 看護学科, 講師 (80321256)
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Keywords | 専門職間連携 / チームワーク / タスク機能 / メインテナンス機能 / 環境的サポート / 質問紙調査 / 因子分析 / 共分散構造分析 |
Research Abstract |
本年度の研究では、専門職間連携の一方式である「チームワーク」に焦点を絞り、その構造を実証的に明らかにすることを目的として調査研究を行った。 (1)概念枠組み:文献レビューの結果、「チームワーク」は「タスク機能」、「メインテナンス機能」、「環境的サポート」の3要因から構成されることが明らかになった。この概念枠組みに基づいて、文献の記述から各構成要因に適する表現を抽出し、質問紙の質問項目とした。 (2)調査対象と方法:調査対象は、東京都老人(在宅)介護支援センターに勤務する専門職で、東京都の老人介護支援センター名簿に記載されている全センター(357箇所、三宅島を除く)に自記式質問紙を3部づつ郵送し、回答後返送してもらった。調査期間は平成13年1月30日〜平成13年2月14日、最終有効回答数は363、有効回収率は33.9%であった。質問紙は、属性項目に加え、「タスク機能」(6項目)、「メインテナンス機能」(14項目)、「環境的サポート」(4項目)、計24項目からなる(リッカート式、6段階評価)。データ分析は、SPSS10.0 BaseとAmos4.0を用いた。 (3)結果:対象者の属性は、年齢は平均39.9歳(SD=11.8)、性別は男性25.9%、女性73.8%、職種は、看護職21.8%、ソーシャルワーカー40.8%、介護職23.5%、その他13.4%であった。 「チームワーク」24項目について、その構成概念妥当性を検証するために探索的因子分析と確証的因子分析を行った結果、今回作成した「チームワークモデル」尺度は、おおむね使用可能であることが検証された。次に、「チームワーク」モデルの適合性を評価するため、先の3変数に「チームワーク」を加えて共分散構造分析を行った。その結果、χ^2=25.22(df=20,P>.05)、モデルの適合度指標は、GFI=0.985,CFI=0.998,RAMSEA=0.027であり、この概念モデルは、適正であることが示された。
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