2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780003
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
川崎 勝 山口大学, 医学部, 助教授 (70253177)
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Keywords | 科学の人類学 / 参与観察 / 身体観 / 医療者としてのセルフイメージ |
Research Abstract |
「科学の人類学」的アプローチは近年の科学論の分野で最も注目されている新アプローチ方のひとつである。そして、このアプローチの有効性を検証するために同アプローチを医学・医療の分野に適用することが本研究の主目的である。このため、本年度の研究においては、「科学の人類学」の方法論の中核をなす参与観察を行うための準備作業を行った。具体的には、1)予備的なアンケート調査を行い、そこで得られた知見をもとに、2)少数の医学生にインタビュー調査を行った。ついで、その成果をもとに、来年度の本調査の際に構築するデーターベースの原型を作成した。 その後、山口大学医学部生の講義、実習、演習に参加すると同時に、受講前と受講後の学生の意見を聞き取り調査した。 また、本年度の調査のような短日時の経時観察では、学生の変化が必ずしも明確にならないため、学年間の学生の比較にも着手し、学年があがるにつれ、身体観や医学・医療のイメージがどのように変化し、また、学生のセルフイメージがどのように変化するのかに着目すべきことが判明した。 この成果をもとに、当初作成したデーターベースの原型に修正を加えた。 最終的に、上記の結果をもとにし、来年度に調査すべき項目を整理し、参与観察のやり方を決定し、調査計画を立て、今年度のまとめとした。
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