2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780035
|
Research Institution | Higashi Nippon International University |
Principal Investigator |
齊藤 隆志 東日本国際大学, 経済学部, 講師 (70279545)
|
Keywords | プロスポーツ経営 / スポーツマーケティング / みるスポーツ |
Research Abstract |
本研究の目的はスポーツイベント経営を成功させるマーケティング要因を明らかにすることである。平成12年度は成功しているといわれるプロスポーツチームをモデルに選び、それらの成功要因を事例研究した。予備考察として文献研究の結果、観戦者の関与スタイルとして自発的価値創造が鍵となること、経営理念として地域密着、情報発信及び自発的編集が重要であるという仮説が定立された。事例対象として、我が国のプロスポーツチームの中から、新潟アルビレックス、湘南シーレックス、鹿島アントラーズを抽出した。調査項目は設立経営、経営理念、マーケティング内容、応援団や後援会との関わりなどである。調査は平成13年3月に実施された。調査結果は以下の通り。アルビレックスは地元市民チームからjリーグ入りした唯一のチームである。我が国のプロチームのほとんどが、大企業の支援を受け、企業の地域貢献に支えられているのに対し、地元チームが発端となっている。地域振興を理念とし、これは地域貢献ではなくスポーツ文化産業をビジネスとし、これを興隆させることで結果的に地域振興となるという基本姿勢が伺えた。しかし、新潟にプロスポーツという文化が未定着であるため、定着させることがまず急務のようだ。シーレックスは、横浜ベイスターズの2軍だが、独立経営を目指している。地元への情報発信を常に心がけており、それが、地域密着(地元住民とチームの関係強化)を生み出している。鹿島アントラーズ杯リーグで最も成功したチームとして一般に言われているが、最も努力している点は、顧客の情報管理である。ファンや後援会のデータベース化によるワンツーワンの情報発信が成功している。
|