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2000 Fiscal Year Annual Research Report

水漬け出土木材の生物劣化抑止法について

Research Project

Project/Area Number 12780110
Research Institution(財)元興寺文化財研究所

Principal Investigator

吉村 佐紀恵  (財)元興寺文化財研究所, 保存科学センター, 研究員 (20241268)

Keywords生物劣化 / 出土木材 / 埋蔵文化財 / 微生物 / 抗菌剤 / 酢 / ヒノキチオール / 分離
Research Abstract

出土木製品の生物劣化を抑止する方法について検討を行う本研究の第1段階では微生物サンプリングキットを用いた劣化原因菌の分離を試みた。
水道水を対象試料とし、出土木材を保管していた水にキットを浸漬し、24時間以上室温で培養した。
キット表面から白色のコロニーを形成するPseudomonas属と思われる微生物が検出された。
使用したキットは従属栄養菌用培地であったため、他の微生物が検出されにくかったと思われる。
酵母・細菌用キットで引き続き分離を行う。
薬剤の選択では竹伝説・ワサオーロの代わりとしてヒノキチオール・竹酢液・食酢を採用した。
ヒノキチオール・竹酢液・食酢とも近年、殺菌効果が注目されている物質である。
また、3種とも飲料や浴用に使用されるもので、人体、環境への安全性にも優れている。
ヒノキチオール3種(濃度を変えたもの)・竹酢液・食酢を試料にサンプル剤と保管水の入ったビーカーに混入した。UV測定器を使い、微生物の培養を観察した。
竹酢液は実験開始当初からやや茶色に着色しており、日にちが経つに連れ濃くなっていった。
ヒノキチオール3種も若干茶色に着色した。各試料とも臭いがあった。
中のサンプル剤はどれも色の変化はなく、ぬめりもなかった。
実験は今も継続して行っているため、最終的な評価は得られていない。
現段階では、竹酢液の着色は実用化には不向きだが、ヒノキチオールと食酢は一定の効果が得られている。今後、効果の継続性を評価していきたい。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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