2000 Fiscal Year Annual Research Report
器械運動の学習指導を支援する技以前の運動課題データベースの開発と利用方法の検討
Project/Area Number |
12780150
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
渡辺 敏明 信州大学, 教育学部, 講師 (90220904)
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Keywords | 器械運動 / 運動学 / 運動課題(下位教材) |
Research Abstract |
データベース構築に用いる映像素材を信州大学教育学部における「器械運動」授業を対象にして,DVビデオカメラで撮影収集した。授業で取り上げられている技は器械運動授業ではポピュラーなものであり,マット運動ではハンドスプリング・伸膝前転・側転・側方倒立回転・倒立前転・後転・後転倒立,跳び箱運動では開脚跳び,鉄棒運動では前まわり・コウモリ下り・後ろ回り・ともえ・逆上がり・膝掛けあがりである。映像収集は以下の4項目をもれなく撮影することを心がけた。(1)受講生に対して創り出して提供した技の発生以前の系統的・段階的運動課題(下位教材),(2)授業場面で出現した技ごとの典型的な失敗例,(3)失敗に処方した運動課題,(4)技が初めてできた「動きのかたち」。 次に撮影収集された映像素材を技ごとにデジタルデータとしてまとめ直すとともに,運動課題を授業の中で創り出した時系列ではなく,技術構造や感覚類縁性の視点から分類整理して,簡単なものからより難易度の高いものへと並べ直した。その資料をスポーツ運動学に立脚して検討し,教師が運動課題を創り出す視点を明らかにした。成果は日本スポーツ教育学会第20回記念国際大会で「器械運動の初心者指導における運動課題創作の視点」として口頭発表され,詳細はプロシーディング論文集に掲載された。 次年度は技ごとに整理された映像素材に基づいて,暫定版のCDデータベースを作成するとともに実際に小学校の教員に利用していただき,そこで生じた問題をフィードバックしながら利用方法の検討を行うことにより完成度の高いCDデータベースの構築を目指す。
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