2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780199
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
鈴木 貢 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50272753)
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Keywords | 散逸的メモリアクセス / ページ変換キャシュ / TLB / メモリ管理ユニット / ミスヒット / プローブ効果 |
Research Abstract |
本年度は、アプリケーションのデータアクセスについてのページ参照軌跡を記録する手法について、調査・検討・実装を行なった。 計画の当初に利用する予定であったPCIバスを備えたMIPSアーキテクチャの計算機が、生産中止のため購入不能になってしまったため、PCIバスに装着するハードウエアプローブを利用して、ページ参照軌跡を記録するという手法が使えなくなってしまった。そこで購入する計算機を、同じMIPSアーキテクチャでPCIバスを持たないものに変更し、オペレーティングシステムのロギングの機能を使って、データを収集するように方針を変更した。しかし、この手法ではハードウエアプローブを用いる手法に比べてプローブ効果(測定がプログラムの実行に対して及ぼす外乱)が大きくなってしまった。そのため、ユーザインタラクションがあるアプリケーションでは、記録のオーバヘッドが大きく増加したことによる違和感が生じ、そのようなアプリケーションに対する測定に制約を生じることになってしまった。現在、購入した計算機で利用可能なI/Oを活用して、記録の高速化を計る方法を検討している。 また、データの蓄積は研究室で購入したSCSI接続のRAIDディスクシステムに変更し、信頼性と記録帯域の向上を計るように変更した。 それらとは並行に、コンパイラに手を加えてデータ参照パターンを追跡する手法についての調査も行なった。謝金は、その作業のために使われた。
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