2000 Fiscal Year Annual Research Report
動的適応可能なマルチメディアアプリケーションの構成方式と言語支援の研究
Project/Area Number |
12780205
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
天野 憲樹 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30313703)
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Keywords | 動的適応 / マルチメディア / リアルタイム / モバイルコンピューティング / コンポーネントウェア / ソフトウェアモデル / プログラミング言語 |
Research Abstract |
申請時の研究実施計画にもとづいて研究を行なった.以下は本年度の研究実績である. 1.ソフトウェアモデルの設計:リアルタイム性を考慮した動的適応可能なソフトウェアのモデルを設計した.具体的には,研究代表者が提案しているDASモデルの実行環境を表現する環境オブジェクトに時間制約を属性として導入し,マルチメディアアプリケーションの動的適応に要求されるリアルタイム性を扱えるようにした.さらにリアルタイム性だけでなく,実行環境に安全に適応するための機構を考案し,DASモデルの拡張を行なった.この研究成果は論文(次頁,第1段目の論文)としてまとめられ,国際会議で発表を予定している. 2.プログラミング言語の設計と処理系(プロトタイプ)の実装:研究代表者が既に設計・実装している言語LEAD++処理系(Javaの前処理系として実装されている)に,上記1で設計したソフトウェアモデルの1部の実現機構(メタレベルのキャッシュ機構)を実装した. 3.動的適応可能なコンポーネントウェアの構成方式の考案:DASモデルでコンポーネントウェアの動的適応可能化を実現する方式を考案し,その具体的な記述方法について言語LEAD++を用いて示した.当初のDASモデルは1つのコンポーネントの適応動作を意図して設計されたため,複数のコンポーネント間の協調的適応動作を実現することは難しいと見られていた.しかし,マルチメディアアプリケーションは多数のソフトウェアコンポーネントから構成されることが一般的であり,DASモデルで動的適応可能なコンポーネントウェアが実現できることを示した意義は大きい.本研究の成果は論文(次頁,第2段目の論文)としてまとめられ,国際会議で発表した. 4.基本的な計算機実験:本研究では,提案するモデル・言語の実験環境としてモバイルコンピューティングを想定している.本年度はその実験プラットフォームの準備と簡単な実験を行なった.具体的には,モバイルコンピューティングで多用される携帯情報端末PlamにJavaの仮想機械(KVM)を搭載し,その上でJavaアプリケーションを幾つか作成した.この実験を通して来年度の本格的な実験の準備を行なった.
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[Publications] Noriki Amano,Takuo Watanabe: "Towards Constructing Mobile Code Programs with Safe Dynamic Adaptability"Proceedings of Symposium on Software Mobility and Adaptive Behaviour. (to appear). (2001)
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[Publications] Noriki Amano,Takuo Watanabe: "An Approach for Constructing Component-based Software Systems with Dynamic Adaptability using LEAD++"Proceedings of International Symposium on Principle of Software Evolution (ISPSE2000). 115-124 (2000)
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[Publications] Takuo Watanabe,Noriki Amano: "A Reflective Framework for Reliable Mobile Agent Systems"Proceedings of ECOOP2000 International Workshop on Reflection and Metalevel Architecture (RMA2000)(Online). (2000)
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[Publications] Noriki Amano,Takuo Watanabe: "LEAD : A Reflective Glue Language System for Constructing Software Systems with Dynamic Adaptability"Proceeding of Middleware2000 International Workshop on Reflective Middleware (RM2000)(Online). (2000)
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[Publications] Takuo Watanabe,Noriki Amano: "Towards a Modular Substrate for Reliable Mobile Agent Systems"Proceedings of Middleware2000 International Workshop on Reflective Middleware (RM2000)(Online). (2000)