2000 Fiscal Year Annual Research Report
シナリオにもとづく対話型システム設計過程の理論的解明とその支援環境の構築
Project/Area Number |
12780208
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
郷 健太郎 山梨大学, 工学部, 助手 (50282009)
|
Keywords | ソフトウェア工学 / ソフトウェア開発法 / 要求工学 / シナリオ / ユーザインタフェース |
Research Abstract |
本研究では,ユーザの視点・文脈情報を取り入れる「シナリオにもとづくシステム設計過程」を分析し,その作業過程を支援する枠組みを構築することを目標に,研究活動をおこなっている.さらにこの結果を利用し,シナリオにもとづくシステム設計の支援環境を実装する予定である. 初年度の平成12年度は,理論構築フェーズにあり,シナリオにもとづくシステム設計過程の分析と理論の構築をおこなった.また,設計作業を支援する枠組みについて,その要素技術の開発をおこなった. まず,Webサイトの再設計作業に対して,シナリオに基づく設計法を導入した場合に生じる問題点を,事例を通して明らかにした.とくにシナリオ中に記述されたシステムのユーザインタフェース要素の利点と欠点の分析法であるクレーム分析法に対して,問題点を明確化した. また,設計作業の分析結果をもとに,シナリオにもとづくWebサイト設計を支援する環境のプロトタイプをコンピュータ上に構築した.この環境では,シナリオの基本要素である(1)アクタ,(2)アクタとその環境に関する背景情報,(3)アクタの目標,(4)アクションとイベントの系列を構造化された形式で記入される.さらに記入したシナリオをアイコン表示し,これらの関係を図的に操作することが可能である.この機能を使うことで,設計者は,シナリオ間の関係を整理し中核をなす基本シナリオを導出することができる. 平成13年度はこれらの成果をもとに,この支援環境にWebサイト設計に特化した機能を追加し,その利用実験をすることで,シナリオにもとづくシステム設計過程を支援する枠組みを精緻化していく予定である.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Kentaro Go,Tomokazu Takahashi,and Atsumi Imamiya: "A Case Study on Participatory Redesign of Web Site with Scenario-Based Techniques"Proceedings of the Seventh International Conference on Parallel and Distributed Systems : Workshops. 1・1. 161-166 (2000)
-
[Publications] Ken Go,John M.Carroll,and Atsumi Imamiy: "Familyware : Communicating with someone you love"Sloane,A.and van Rijn,,F.(eds.),Home Informatics and Telematics : Information,Technology and Society. 1・1. 125-140 (2000)