2000 Fiscal Year Annual Research Report
非線形問題に対する精度保証付き数値解析システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
12780244
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College |
Principal Investigator |
相馬 隆郎 東京都立短期大学, 経営情報学科, 講師 (20298160)
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Keywords | 精度保証付き数値計算 / 常微分方程式 / 不動点定理 / 全解探索アルゴリズム / Newton法 / 有理数演算 |
Research Abstract |
本年度は常微分方程式に対する精度保証の基礎理論の確立と、それを用いた計算機援用解析ソフトウエアの試作を目標として研究を行った。具体的には以下の項目における成果が得られた。 1. 非線形関数方程式の解を数値的に検証するための基礎となる各種の不動点定理の確立を行った。 2. Newton法の収束定理の成立条件を区間関数の理論などを用いて計算機により自動的に検証するための理論の構築を行った。特に非線形常微分方程式の境界値問題に適用可能な理論の構築を行った。 3. 非線形常微分方程式の多点境界値問題に対して、有界領域におけるすべての解を効率的に見出す精度保証付き数値計算技法を提案し、解析用ソフトウエアの試作を行った。さらに、この手法を用いた場合、適当な条件のもとで有限ステップ内にすべての解が見つけ出せることを証明した。解析用ソフトウエアは、任意精度で計算が可能な有理数演算を実装しているプログラミング言語:Calcを用いて作成した。これにより、一度存在の証明された解に対して、ユーザーが望む任意に高い精度まで、近似解の反復改良を行うことも可能となった。
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[Publications] Takao Soma and Sin'ichi Oishi: "An Algorithm of Finding All Solutions with Guaranteed Accuracy for ODEs within Finite Steps"Proc.2000 International Symposium on NOLTA. Vol.2. 621-324 (2000)
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[Publications] 神澤雄智,相馬隆郎: "精度保証付きシミュレーション[3]-常微分方程式の精度保証-"日本シミュレーション学会. Vol.6. 30-35 (2000)