2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780253
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 雅人 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40292057)
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Keywords | 最適化 / マルチエージェントシステム / アントアルゴリズム / フェロモン / TSP |
Research Abstract |
本年度は,巡回セールスマン問題(TSP)を対象として,エージェント群による最適化を行った.具体的にはアントアルゴリズムを基礎とし,フェロモンを使った通信方式について検討を行った.以下では各検討内容について報告する. (1)エージェント群の通信進化…各アントエージェントは,都市間を移動することによって最短の巡回路を探索する.都市間の距離とその都市間のフェロモンの強さに従ってどの都市に移動するかを決定し行動する.各エージェント間で行動規則の異なるヘテロな集団を考え,その集団構成を進化させた.すなわち,過去に見つけた最良巡回路と類似した巡回路を探索するエージェント,積極的に未知の巡回路を探索するエージェント,といったエージェントが集団内でどのように進化するかを観察した.実験結果より,集団には積極的な探索を行うエージェントがわずかに存在した方がホモなエージェント群(オリジナルのアントアルゴリズム)と比較して良好な解を発見できる,ということが示された. (2)エージェント群のコロニー型探索…すべてのエージェントを複数のサブ集団(コロニー)に分け探索を行う.各コロニー内では,オリジナルのアントアルゴリズムと同様にエージェントの発するフェロモンに対して,positive feedback(フェロモンの強い都市間をより良いものと判断する)を利用して探索を実行する.一方,コロニーの異なるエージェントの発するフェロモンに対しては,posive feedbackの強さを変えたり,nagative feedbackを与えることによって,コロニー間の相互作用も含めた探索を可能とした.実験によって,nagative feedbackの利用によって局所解への初期収束を回避し,各コロニー間での分散的な探索が可能となった.オリジナルのアントアルゴリズムより良好な結果を得ることができた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masahito Yamamoto: "Improved Ant Algorithm by Evolving Ant Agent"Proceedings of the 2nd Joint International Workshop, ORSJ Hokkaido Chapter and ASOR Queensland Branch. 66-73 (2000)
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[Publications] Hidenori Kawamura: "Improved Multiple Ant Colonies Algorithm for Traveling Salesman Problems"Proceedings of the 2nd Joint International Workshop, ORSJ Hokkaido Chapter and ASOR Queensland Branch. 74-81 (2000)
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[Publications] Hidenori Kawamura: "A Study on Evolutionary Emergence of Pheromone Communication on Ants War"Intelligent Autonomous Systems-6 (IAS-6), E.Pagello et al. (Eds.), IOS Press. 527-534 (2000)
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[Publications] 川村秀憲: "Multiple Ant Colonies Algorithm の巡回セールスマン問題への適用"第12回RAMPシンポジウム論文集. 13-21 (2000)