2001 Fiscal Year Annual Research Report
人間-計算機間のインタラクションに基づくユーザの抽象的要求の理解
Project/Area Number |
12780281
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柴田 史久 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (80314425)
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Keywords | 歩行者ナビゲーションシステム / 三次元構造物 / 案内システム / インタラクション / 抽象的要求理解 / 個人適応 |
Research Abstract |
本研究の目的は,画像や言語などの複数のメディアを用いたユーザとシステムの協調的インタラクションに基づいて,そのユーザの過去の要求等を考慮した上で,抽象的かつ暖昧な要求を理解することであった.このための具体的事例として,ビルや地下街などの方向感覚や上下感覚を喪失しやすい三次元構造物を対象として,我々人間をナビゲーションするシステムを取り上げ,そこにおける人間-計算機間のインタラクションについて検討を加えた.まず,歩行者ナビゲーションにおいて最も基礎的な部分を担う経路の提示過程において,ユーザとシステムのインタラクションを通じて現在位置を同定しつつ目標地点へ誘導する枠組を提案した.人間は元来,環境認識能力に非常に優れる一方,システムはそれを苦手とするが,両者をインタラクティブに組み合わせることで理解のしやすいナビゲーションが実現できることを示した.また,道標に関するユーザの認識の仕方を,ナビゲーション過程でシステム側が取得し,以降におけるナビゲーションに反映可能な仕組みを提案した.さらに,ユーザによる「食事がしたい」等の暖味な要求に対して,ナビゲーションの対象となる環境に関する情報,およびユーザの趣味・嗜好などに関する情報に基づいて,それらを総合的に満たす目的地を推論し,ユーザ・システム間のインタラクションによって目的地を決定する手法を提案した.ここでは,実存する地下街の情報をもとにシミュレーションシステムを構築し,その上でユーザによる暖昧な要求に対して具体的目的地を提示する実験を実施し,個人の嗜好を反映することで,ユーザの望みに沿った目的地が提示できることを示した.これはすなわち,対象に関するある程度の知識をシステム側が保持することで,ユーザによる抽象的な要求を理解するための道筋を示すものである.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 上甲 貴広: "三次元構造物内におけるパーソン・ナビゲーションシステムの試作"情報処理学会第60回全国大会講演論文集. 分冊3. 523-524 (2000)
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[Publications] 吉田 武史: "三次元構造物内パーソン・ナビゲーションシステムにおける道標を莉用した経路提示手法"平成12年電気関係学会関西支部連合大会講演論文集. G358-G358 (2000)
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[Publications] 吉田 武史: "複数種類の携帯情報端末に対応した三次元構造物内ナビゲーションシステム"情報処理学会研究報告2001-HI-92. Vol.2001, No.3. 87-94 (2001)
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[Publications] 柴田 史久: "多種類のモバイル端末に対応した屋内ナビゲーションシステムにおける案内情報生成手法"電気学会電子・情報・システム部門大会講演論文集. Vol.2. 575-578 (2001)
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[Publications] 上甲 貴広: "ユーザの興味を考慮した屋内向けナビゲーションシステムの検討"情報処理学会第63回全国大会講演論文集. Vol.3. 393-394 (2001)
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[Publications] 上甲 貴広: "屋内環境向けナビゲーションシステムにおける個人の嗜好に応じた目的地の推論手法"電子情報通信学会技術研究報告SST2001. Vol.101, No.678. 189-196 (2001)