2000 Fiscal Year Annual Research Report
画像情報を用いた推論・探索処理に関する研究(遺跡物復元システムの開発)
Project/Area Number |
12780297
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
加藤 昇平 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 講師 (70311032)
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Keywords | 画像処理 / 探索アルゴリズム / 遺跡物復元システム / 接合判別 / 形状特徴量 / 類似度評価の高速計算 / 模様抽出・解析 |
Research Abstract |
本研究では,画像情報を用いた推論・探索処理に関する研究として「遺跡物復元システム」を開発することを目的としている.平成12年度においては,遺跡物復元システム実現のための基本技術について以下のとおり研究を行なった. ・要素技術の考案 まず,システム中枢部の処理として,以下の4つを実現する画像処理プログラミング技法を確立した. 1.破片の輪郭線の検出 入力された複数の破片の濃淡画像に対して,輪郭形状をそれぞれ自動的に取り出す技術. 2.輪郭の分割 輪郭線をいくつかの適切な開曲線(部分輪郭)に分割する技術. 3.形状特徴量の計算法 部分輪郭を形成する輪郭点の全曲率関数に対するP形フーリエ記述子を用いて,輪郭形状の評価量を自動算出する技術. 4.接合箇所を特定する接合判別処理3.の処理で求められる評価量を用いて形状の類似度を計算する技術. ・2次元形状での遺跡物復元システムの試作および処理の高速化 次に,復元の対象を皿や蓋など平面的な形状を持つ土器破片に限定することにより,二次元上で遺跡物を復元するシステムを試作した.そして,試作システム上で復元性能の向上や処理の高速化を実現した. 1.判別の難易度を考慮に入れた効率化入力された破片群に対して.最も形状の類似する部分輪郭を持つ組を選出するための最適な計算精度を考案し,部分輪郭の組合せ数が増大した場合でも,類似度評価の計算コストを極力抑えるアルゴリズムを提案した. 2.ヒューリスティック探索制御の導入接合箇所における表面模様の整合性に着目した接合の効率化および精度の向上を実現した.輪郭近傍の破片表面の輝度変化を抽出し,これを探索のヒューリスティックとした接合判別手法を提案した. 以上の研究成果として,本年度では,国際会議にて4編,雑誌論文にて3編の論文を公表(掲載決定を含む)した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Kanoh,S.Katoh,and H.Itoh: "Efficient Joint Detection Considering Complexity of Contours"Lecture Notes in Artificial Intelligence. 1886. 588-598 (2000)
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[Publications] 加藤昇平,中村智典,伊藤英則: "ワークステーションクラスタを用いた並列仮説推論システム"電子情報通信学会論文誌. (採録決定). (2001)
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[Publications] M.Kanoh,S.Katoh,and H.Itoh: "Earthenware Reconstruction based on the Shape Similarity among Potsherds"Journal of Forma. (to appear). (2001)