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2000 Fiscal Year Annual Research Report

超伝導接合-単電子素子結合構造を用いた超高エネルギー分解能放射線検出器の開発研究

Research Project

Project/Area Number 12780381
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

河原林 順  名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80283414)

Keywords放射線検出器 / 単電子素子 / 単電子トランジスタ / クーロンブロッケード / 超伝導トンネン接合
Research Abstract

近年、放射線検出分野で超伝導トンネル接合を用いた超高エネルギー分解能を持ったX線検出器の開発研究がなされているが、検出器からの出力信号処理回路にSQUIDを使用する必要性のため、磁場の影響など取り扱いが難しい。そこで、本研究はこの信号読み出しに金属単電子トランジスタを用いることで、更なる高性能化を目標とし検討を行った。
検出器の基本構造は、超伝導電極A,B及び絶縁膜からなる超伝導接合と、接合の一方の電極Bをゲートとし、ソース、ドット、ドレーンからなる金属二重接合単電子トランジスタを結合させた構造をする。超伝導接合部に放射線が入射すると、準粒子(電子)が発生し絶縁ギャップをトンネリングし電極Bに移る。これにより電極Bのポテンシャルが変化し、単電子トランジスタのゲート電圧の変化となる。単電子トランジスタのソースードレーン間のトンネル電流はゲート電圧によりクーロンブロッケイド現象を起こすため非常に大きく変化する。放射線を捕らえる超伝導接合部と信号読みだし部となる単電子トランジスタ共に金属と絶縁体で構成されるため放射線耐性が非常に高く、またサイズを非常に小さく出来るため、ピクセル型検出器構造を取ることも可能であると考えられる。
検出器の読み出し部の最適な構造を検討するために、基本構造を模擬した単電子トランジスターのコンダクタンス変化をシミュレーションにより解析した。計算結果により、ドットの大きさを20×20nm、超伝導体の電極A,Bの面積を150×150μm程度とし、これに1keVのX線を入射したと仮定すると約7.6x10^5個程度の電子が発生し、これによってゲートの電位は約0.96mV変化する。ギャップ5.0nmの場合、ゲートの変化によってコンダクタンスが約3x10^<-5>Ω^<-1>変化し、十分なコンダクタンス変化を得ることが示された。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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