2001 Fiscal Year Annual Research Report
分子進化工学を用いた環境調和型水素生産システムの開発
Project/Area Number |
12780417
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢野 和義 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (40262109)
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Keywords | 水素 / ヒドロゲナーゼ / hypF / 大腸菌 / GST / ICP |
Research Abstract |
水素産生に関わる調節因子HypFについて分子進化工学を行うためには、まず本蛋白質の高発現系を確立する必要がある。このためHypFをグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)と融合した形で発現させる系を構築することにした。インサートDNAは、PCRにより作製した。鋳型のDNAとしては、hypFを含む約15kbpの大腸菌ゲノム断片がクローニングされているpEH1を用いた。PCRにより増幅されたインサートDNAは、電気泳動的に精製し後、プラスミドDNA(pGEX-6P-2)にライゲーションし、大腸菌JM109を形質転換した。目的のコンストラクトを持つと思われるプラスミドDNAを用いて、発現用宿主大腸菌BL21を形質転換した。IPTGの添加により融合蛋白質の発現を誘導した。培養液を集菌し、PBSに懸濁後、超音波で破砕した。Triton X-100の存在下で遠心し、回収した上清を2mlのGlutathion Sepharose 4Bを充填したカラムに通し、HypFとGSTの融合蛋白質をカラムに固定した。洗浄後、PreScission Proteaseを入れ、5℃で4時間反応させた。その後、カラムからHypFを回収した。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、HypFとGSTの融合蛋白質(107kDa)、及び精製したHypF(81kDa)のバンドを確認することができた。 HypFとGSTの融合蛋白質をGlutathion Sepharose 4BカラムにかけることによりHypFの固定化を行った。これを種々の金属と相互作用させることによって、HypFに配位する可能性のある金属を探索した。金属を配位したHypFを回収し、ICP原子発光分光分析法により配位金属の同定を行った。その結果、金属サンプルとして用いたニッケル、鉄、マグネシウム、亜鉛、銅のなかで、ニッケルが配位していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)