2000 Fiscal Year Annual Research Report
細胞毒性ステロイドアルカロイドRitterazine Bの作用機序に関する研究
Project/Area Number |
12780445
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福沢 世傑 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40321806)
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Keywords | リッテラジン / ホヤ / リポソーム / 標的タンパク質 / アフィニティーカラム / タンパク精製 |
Research Abstract |
Ritterazine Bが細胞膜に何らかの作用をするかどうかを調べるために蛍光剤を封入したリポソームを調製し、Ritterazine Bの濃度をふって蛍光剤の流出実験を行ったが、複数の分子が会合してチャネル様の活性を示さなかった。すなわちRitterazine Bは細胞膜に何らかの相互作用をして活性を示すのではなく、ある特定のタンパク質に相互作用し、その機能を阻害することにより、活性を示すものと考えられる。このため標的タンパク質を同定するためにアフィニティーリンカーの導入を試みた。Ritterazine Bに対してDSCを用いてSccinimidyl基を導入し、続いてアミンリンカーを導入した。しかし分子内3つある二級水酸基のうち二つは反応性に差が無く、反応の制御が困難でリンカーが2つはいったものしか得られなかった。そこで片方の水酸基が酸化されたRitterazine Hに対して同じ反応を行い、導入後ケトンNaBH4還元することにした。予備実験では還元後の立体は1対4と非天然型の方が多いが、ここの立体は活性にさほど影響は与えない。現在、アミンリンカーとのカップリング中で、目的物が得られたら細胞毒性試験を行い、失活していなければタンパク精製に進む。
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