2000 Fiscal Year Annual Research Report
高等動物におけるオートファジーの分子機構:Apg7pの機能解析
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12780543
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
谷田 以誠 順天堂大学, 医学部, 助手 (30296868)
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Keywords | オートファジー / APG7 / GATE-16 / GABARAP / MAP-LC3 / E1酵素 / APG12 / ヒトAPG7ホモログ |
Research Abstract |
オートファジーは、ダイナミックな膜動態をともなう非選択的な蛋白質分解機構であり、飢餓条件で顕著に誘導される。哺乳細胞においては、アポトーシスやProgrammed Cell Deathの際に認められる現象として注目され、神経性セロイド様リポフスチン顆粒蓄積症候群等の解析から、オートファジーが神経発生・発達の段階で重要な役割を果たしている事が示唆されている。酵母において、オートファジーの過程には、新規のApg12pユビキチン様蛋白質修飾システムが必須であり、Apg7pはApg12pのE1酵素として働く。近年、Aut7p/Apg8pもApg7pの基質として働くことが解明されてきた。我々は、哺乳細胞におけるオートファジーに関わる機構を解明する目的で、ヒトApg7p homologの機能解析をおこなっている。hApg7pは、hApg12pを基質としたE1酵素であり、hApg12pとhApg7pを共発現させると、hApg12pはhApg5pとのconjugate形成が促進される。また、複数あるヒトApg8p homolog(MAP-LC3,GATE-16,GABARAP)についても調べたところ、hApg7pはいずれの蛋白質をも基質としていることがわかった。MAP-LC3は、オートファゴソームの膜に局在しており、GATE-16は、特に脳のゴルジ体に局在し、SNAREと相互作用する。また、GABARAPはGABA receptorに結合する蛋白質である。これらの結果をふまえ、Apg7pを中心にやオートファジーの哺乳動物における機能についての研究を今後展開していく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Komatsu M,Tanida I,Ueno T,Ohsumi M,Ohsumi Y,Kominami E.: "The C-terminal region of an Apg7p/Cvt2p is required for homodimerization and is essential for its E1-activity and E1-E2 complex-formation."J Biol Chem.. (in press). (2001)
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[Publications] Tanida I,Tanida-Miyake E,Ueno T,Kominami E.: "The human homologue of Saccharomyces cerevisiae Apg7p is a protein-activating enzyme for multiple substrates, including human Apg12p,GATE-16,GABARAP, and MAP-LC3."J Biol Chem.. (in press). (2001)
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[Publications] Ichimura Y,Kirisako T,Takao T,Satomi Y,Shimonishi Y,Ishihara N,Mizushima N,Tanida I,Kominami E,Ohsumi M,Noda T,Ohsumi Y.: "A ubiquitin-like system mediates protein lipidation"Nature.. 408(6811). 488-492 (2000)