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2000 Fiscal Year Annual Research Report

ポリグルタミンによる凝集体形成と細胞障害性機構の解明

Research Project

Project/Area Number 12780547
Research InstitutionTokyo Metropolitan Organization for Medical Research

Principal Investigator

木村 洋子  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (80291152)

Keywordsポリグルタミン / 出芽酵母 / 分子シャペロン / 凝集体 / コンフォーメーション / Hsp104 / コンバージョン / 細胞障害性機構
Research Abstract

近年、種々の神経性疾患において、細胞内のある特定の蛋白質の異常なコンフォーメーショがその発症原因であることが解明されている。ハンチントン舞踏病を代表とするポリグルタミン病においては、その原因遺伝子産物に存在する伸長したポリグルタミンが、細胞に障害を与える原因である。原因遺伝子産物のポリグルタミン領域のみの発現によって細胞死が起きる。このとき、ポリグルタミンは細胞内で不溶性の凝集体を形成する。そこで、ポリグルタミンによる凝集体形成及び細胞障害性機構の解明を、出芽酵母にポリグルタミンを誘導発現させる系を用いて試みている。出穿酵母中でも、ポリグルタミンは発現量とリピートの長さに依存して不溶性の凝集体を形成する。さらにポリグルタミンの発現は、出芽酵母においても生育に若干の遅れを引き起こす。
今回、種々の分子シャペロンの変異株にポリグルタミンを発現させてみると、Clp/Hsp100ファミリーの一つであるHsp104の欠損変異株で凝集体が観察されず、ポリグルタミンは水溶性画分に分画されることがわかった。野生株では、ポリグルタミンは発現後しばらくは水溶性の分子の状態の後、ポリグルタミンの長さに依存して、不溶性の凝集体を形成する。しかし、Hsp104変異株では、この水溶性の状態から不溶性の凝集体形成過程が起きにくくなっていることがわかった。したがって、出芽酵母においては、ポリグルタミンの凝集体形成には、Hsp104が必要であり、Hsp104はポリグルタミンの不溶性型への変換(conversion)を助ける働きをしていることが示された。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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