2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780611
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山田 真久 理化学研究所, 細胞培養技術開発チーム, 研究員 (60321832)
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Keywords | BMP-2 / 4 / creリコンビナーゼ / loxp / Z / APマウス |
Research Abstract |
組織特異的ジーンターゲティング法を用いて時期特異的にBMP-2/4分子の受容体であるALK3遺伝子を欠損させる。その為に、この組織特異的BMP受容体遺伝子欠損を作製することのできるトランスジェニックマウス(floxp-Bmprマウス)を脳科学総合研究センターに導入した。我々はこれまでに細胞系譜を探索すべくレトロウイルスベクターの開発を行ってきた。レトロウイルスは分裂能を持つ細胞のみに感染することが可能であり、外来遺伝子を感染した細胞の染色体中で安定的に発現させることが可能であることから感染した細胞で確実にcreリコンビナーゼと標識蛋白質が共発現する事ができる。そこで、floxp-Bmprマウスの胎生10日の神経組織に感染させ、ALK3機能欠損に伴う神経細胞の運命を追跡する。また、我々がこれまでに開発してきた神経幹細胞の低密度細胞培養系を用いて多分化能を持つ神経幹細胞が受ける影響をモニターする。このin vivo及びin vitroの実験系を用いてBMPシグナルによる細胞運命の決定、更にそれに伴う細胞内の遺伝子のスイッチングがどのように変化するか解析を行う。岡崎国立共同研究機構生理学研究所の池中一裕教授との共同研究によってcre-LacZを発現する高力価レトロウイルスはすでに作製した。我々はカナダのDr.Nagyよりloxpサイト間の組み換えによってアルカリフォスファターゼが発現するように作製されたトランスジェニックマウス(Z/APマウス)を供与していただいた。このトランスジェニックマウスからin vitroで神経幹細胞培養を行い、レトロウイルスを一時感染させることによってcreリコンビナーゼの機能評価をした。その結果、レトロウイルスに感染した神経幹細胞からアルカリフォスファターゼの発現を検出し、機能検定を終了した。
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