2000 Fiscal Year Annual Research Report
透析液中エンドトキシンインラインモニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
12780654
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
宮坂 武寛 川崎医科大学, 医学部, 助手 (60308195)
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Keywords | エンドトキシン / インラインモニタリングシステム / 透析液 / 血液透析 |
Research Abstract |
血液透析膜は大孔径化、薄膜化をとげ、さらに透析液を補充液として使用する濾過型血液浄化法が普及した。これにともない、透析液汚染の原因物質であるエンドトキシンが拡散、逆濾過で血液側に流入する危険性が危惧され、また補充液としての透析液洗浄度が議論されるようになった。特に、濾過型血液浄化法は透析液を血液に補充するため、積極的にエンドトキシンを管理しなければならず、そのため透析中にエンドトキシン濃度を監視する必要がある。 こうした背景から、試薬注入から混合・反応・計測のすべての操作を単管内で行えるインラインモニタリング装置の開発に取り組んできた。本年度は、手動での試薬注入や回路形状による過剰な試薬分散を制御できる液体クロマトグラフィー用装置をエンドトキシンモニタリング用に応用し、オートインジェクタ型インラインモニタリング装置を考案した。オートインジェクタ型インラインモニタリング装置でエンドトキシン検量線を作成したところ、0-220EU/lのエンドトキシン検出できた。しかし、大気中のエンドトキシンによって汚染された注入部によって、リムルス試薬も汚染される危険性がある。注入部の改良が必要であった。 さらに6連バルブ型インラインモニタリング装置を考案した。リムルス試薬をエンドトキシンフリーな容器に分注しておき、試薬専用のチューブから試薬を吸引することで、装置の気密性が高まり、注入時に起こるエンドトキシンの混入を防止できる。この6連バルブ型インラインモニタリング装置を用いて、水溶液および透析液中におけるエンドトキシン検量線を作成した。また、改良型リムルス試薬について検討し、安定性を確認した。分離型、改良型いずれのリムルス試薬でも、高感度でエンドトキシン濃度を測定できた。さらに、改良型リムルス試薬を用いて、透析液で調製したエンドトキシン試料液においても0-30EU/lの範囲で測定できた。
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