2002 Fiscal Year Annual Research Report
東京都におけるスクールパートナー事業に対する評価と支援に関する実践的研究-スクールカウンセラー・心の教室相談員・新しいタイプの高校に注目して-
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12791001
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
伊藤 美奈子 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (20278310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜養 啓子 昭和女子大学, 文学部, 教授 (40132138)
鵜養 美昭 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (10213406)
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Keywords | スクールカウンセラー / 学校支援 / 連携 / 不登校 / 定時制高校 / 母親面接 |
Research Abstract |
学校現場における子どもの心の問題が深刻化してきた現状に対し、東京都教育委員会では、「いじめ等の問題解決に向けた学校・家庭・地域社会、関係機関の連携・協力推進モデル地域」事業を実施し(平成10、11年度)、推進校を中心とした取り組みが展開されている。文部省によるスクールカウンセラー制度化にともない、東京都でも独自のスクールサポート体制の樹立が求められることになる。そのためにもこれまでの事業に対する客観的な効果測定を実施する時期に来ているといえる。さらに、平成13年度には、不登校生徒を支援する新しいタイプの高校が開設され、義務教育段階だけでなく、高等教育も含めた不登校対策が実践されつつあるといえる。 以上のことを背景に、本研究では、東京都との連携をもとに(東京都内の公立中学校での実践を中心に)スクールカウンセラー事業についてこれまでにまとめた調査研究を論文にまとめ、さらに東京だけでなく広く一般社会への啓蒙の書として出版に至った(『スクールカウンセラーの仕事』岩波アクティブ新書)。 また、調査研究(1)としては、スクールカウンセラーと学校教師との連携の実態把握について、東京都公立中学校のスクールカウンセラーと教師を対象に調査を実施した。その結果、スクールカウンセラーと教師の連携についてはスクールカウンセラーの経験により活動の範囲が高まり、それを推進する要因としては学校側の受け入れ状況や教師の意識が大きな要因となりうることが示唆された。また調査研究(2)としては、定時制高校を対象に、中学時に不登校だった生徒たちのその後の適応について検討された。他方、スクールカウンセラーとしての実践の中で、不登校の母親面接の過程について事例研究を行った。この事例については、『小児科臨床』に論文として発表した。
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[Publications] 伊藤 美奈子: "スクールカウンセラー実践活動に対する派遣校教師の評価"心理臨床学研究. 18. 93-99 (2000)
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[Publications] 伊藤 美奈子: "ユーザーから見た学校臨床心理士"臨床心理士報. 11. 21-42 (2000)
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[Publications] 伊藤 美奈子: "スクールカウンセリング-あいまいさを生かしたつなぎ役"アエラムック『新心理学がわかる-現場から-』. 118-121 (2000)
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[Publications] 伊藤 美奈子: "学校現場における不登校生徒の母親面接過程-スクールカウンセラーとメンタルフレンドとの連携-"小児科臨床. 54. 129-134 (2001)
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[Publications] 伊藤 美奈子: "おもに教育現場に関わる臨床心理学的研究の動向と課題"教育心理学年報. 41. 114-123 (2002)
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[Publications] 伊藤 美奈子: "不登校気分の背景にある休み時間イメージと学校適応、親友とグループの有無-不登校予備軍に注目して"お茶の水女子大学人文科学紀要. 55. 275-286 (2002)
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[Publications] 伊藤 美奈子: "スクールカウンセラーの仕事"岩波アクティブ新書. 165 (2002)