2002 Fiscal Year Annual Research Report

砂漠化防止・沙漠緑化に活躍する新技術風車の研究開発

Research Project

Project/Area Number	12792004
Research Institution	Tottori University
Principal Investigator	林農鳥取大学, 工学部, 教授 (00093063)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	田川公太朗鳥取大学, 教育地域科学部, 講師 (30315113) 若良二鳥取大学, 教育地域科学部, 教授 (50032272) 原豊鳥取大学, 工学部, 助教授 (60242822) 河村哲也お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (40143383) 神近牧男鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (20032310)
Keywords	沙漠環境 / 風力発電実験風洞 / 低回転高トルク風車 / サボニウス風車 / 直接数値シミュレーション / 風洞性能試験 / 脈動流 / 瞬間流
Research Abstract	地球上の沙漠化現象は年々厳しさを増しており、総陸地面積の48%に達している。今も進行しつつあり、九州と四国を併せた程の面積が毎年沙漠化していると言われている。21世紀には我々は次代を担う若者と協力して、20世紀に汚染し破壊した地球環境を修復して持続可能な社会を構築しなければならない。幸いなことにこの沙漠には照り輝き、時には灼熱の地獄を呈するほどの有り余る太陽エネルギーがある。時として砂嵐を呼ぶほどの強風が吹き荒れることがある。風力エネルギーと太陽エネルギーに恵まれている砂漠は、地球に残された資源であるとも言われる所以である。特に世界の乾燥砂漠で安定して吹く強い風は大規模風力発電所の開発に最適な条件を提供している。しかし、沙漠の風は時として変動激しい脈動流となり、突風が吹き、時には激しく渦巻く瞬間流を伴うことが多い。そこで本研究では、強風時でも安全な低回転高トルク型プロペラ風車と風向の変化に依らず安定した起動が可能な3段型サボニウス風車の開発及び特性試験を実施した。特性試験には本科研費で導入した沙漠環境風洞を用いた。試作した低回転高トルク風車は幅広でねじれの大きなブレードを有する。得られた特性は予想したとおり低回転数で最大トルクを発生し、小型の多極同期発電機に最適な特性を示した。一方、3段型サボニウス風車は、ブレードの各段を120°ずつ位相をずらすことにより、回転トルクが滑らかになり、且つ同相式ブレードよりも高トルクを発生する好結果を得ることができた。本研究は、平成14年度21世紀COEプログラムに採択された「乾燥地科学プログラム」の一分野である自然エネルギー利用の研究に繋げることができた。この栄誉に応えるために、この風車の研究開発は沙漠緑化支援技術の研究開発へと拡大し研究のレベルもステップアップすることとなった。この研究が21世紀の人類の幸福へ繋げられることを願ってやまない。

Research Products

(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] Tsutomu HAYASHI, Wei LIU, Koji SASSA, Yutaka HARA: "Possibility of Using a Mini Doppler Sodar for Wind Characteristics Investigation"Proc.World Wind Energy Conference, Berlin. (to appear). (2002)
[Publications] T.Kawamura, K.Ootsuki, T.Hayashi: "Numerical Study of the Flow around the Cross Flow Turbine of Many Blades Type with Accessories for Improvement of its Performance"Proc.World Wind Energy Conference, Berlin. (to appear). (2002)
[Publications] T.Kawamura, A.Nagaoka, T.Hayashi: "Numerical Simulation and Visualization of the Flow around High-Speed Wind Turbine"Proc.World Wind Energy Conference, Berlin. (to appear). (2002)
[Publications] 林農, 劉薇, 佐々浩司, 原豊: "北条砂丘における高高度風況精査"第17回風工学シンポジウム論文集. 155-160 (2002)
[Publications] 林農, 加藤優, 佐々浩司, 劉薇, 原豊: "移動式風況精査の実用化研究-ミニドップラーソーダーによる短期間観測の有効性-"風力エネルギー. 64巻. 26-30 (2002)
[Publications] 原豊, 樋口博, 河村哲也, 林農: "傾斜円柱まわりの流れ構造に関する数値的研究(上流端近傍の流れについての考察)"日本風工学会論文集. 94号. 107-116 (2002)

2002 Fiscal Year Annual Research Report

砂漠化防止・沙漠緑化に活躍する新技術風車の研究開発

Principal Investigator

林 農 鳥取大学, 工学部, 教授 (00093063)

Research Products

[Publications] Tsutomu HAYASHI, Wei LIU, Koji SASSA, Yutaka HARA: "Possibility of Using a Mini Doppler Sodar for Wind Characteristics Investigation"Proc.World Wind Energy Conference, Berlin. (to appear). (2002)

[Publications] T.Kawamura, K.Ootsuki, T.Hayashi: "Numerical Study of the Flow around the Cross Flow Turbine of Many Blades Type with Accessories for Improvement of its Performance"Proc.World Wind Energy Conference, Berlin. (to appear). (2002)

[Publications] T.Kawamura, A.Nagaoka, T.Hayashi: "Numerical Simulation and Visualization of the Flow around High-Speed Wind Turbine"Proc.World Wind Energy Conference, Berlin. (to appear). (2002)

[Publications] 林農, 劉薇, 佐々浩司, 原豊: "北条砂丘における高高度風況精査"第17回風工学シンポジウム論文集. 155-160 (2002)

[Publications] 林農, 加藤優, 佐々浩司, 劉薇, 原豊: "移動式風況精査の実用化研究-ミニドップラーソーダーによる短期間観測の有効性-"風力エネルギー. 64巻. 26-30 (2002)

[Publications] 原豊, 樋口博, 河村哲也, 林農: "傾斜円柱まわりの流れ構造に関する数値的研究(上流端近傍の流れについての考察)"日本風工学会論文集. 94号. 107-116 (2002)

林農鳥取大学, 工学部, 教授 (00093063)